6 た す け て 。 ページ6
【 龍友side】
――――第六章 ――――
龍友 「春美ー、帰るでー」
嬉しいことに春美と帰ることが普通になっていた。
春美 「待ってよ!りゅーと!」
時計の針は 18時30分を指している。
あまり電灯のない帰り道。
“ コツン コツン コツン コツン ”
遠くの方から足音が聞こえてくる。
途中、俺らが止まったらその足音も止まる。
歩き出したらまた足音がなりはじめる。
本当に耳を澄ませないと聞こえない小さな音。
なんか嫌な予感がすんなぁ。
龍友「春美、コンビニよるで」
春美 「 え?なんで?」
龍友 「いいから!はやくっ!」
俺たちは走った。
それと共に遠くから聞こえる足音もはやくなる。
“ コツッコツッコツッコツッ”
龍友 春美 「はぁっ、はあっ はぁっはぁっ」
春美 「龍友っ、急にっ、どうしたのっ?」
春美が息切れしながら聞いてくる。
龍友 「 遠くから足音してん。なんか怪しい思ったか ら走った。」
春美の顔が一瞬 はっ!ってなったのは見逃さなかった。
龍友「 どうかした?なんかあるんやったらゆうてや」
春美 「 え?う、ううん!なんでもないよっ!」
分かりやすいわ。そんな嘘。
春美が嘘つくとき、制服の袖をギュって掴む。
知ってるんやで? 俺。
だってずっと一緒に居るから。
_______そんなに知られたくない嘘ってなに?
【 春美side 】
―――――――――――――――――――――――
暗い帰り道。
いつも通り龍友と帰ってばいばいしたかった。
なのに、あの時みたいに恐怖の足音が_____
なんで。
なんで、また現れるの?
ねぇ、なんで。
嫌だよ、もうあんな思いしたくない。
りゅーと。
_________た す け て 。
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作者名:# kwmr_ | 作成日時:2017年10月25日 21時