【原神】楓原万葉に狙われてます (男主)

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浅野side

数日が過ぎ、少し散歩をしていればある男に見つかった




「A〜！！久方ぶりでござるな！」


そう目を輝かせ手を絡めるこいつはまたしても楓原万葉。
勘弁してくれないか


ルンルンで手に力を入れたり力を抜いたりと握ってくる

『、っ離せ！！』

と叫んでも

万「嫌でござる！A、かわいいでござるなぁ」

なんて更に恍惚とした顔で見つめられる
元々見つめられるのは好きじゃないけど、コイツに見つめられるのは尚更嫌だ

無理矢理手を離そうと奮闘するがコイツの力には勝てない

万「何故離そうとするでござるか！！？まっ、まさか…恥ずかしい訳ではあるまいっ…！！？」

何を今更、と余計密着されるものだから溜まったもんじゃない
いつも通りすぎるコイツに少し、いやかなり苛立つ


いつもどうして僕のいる場所が分かるのだろうか
聞いても
「風が教えてくれるのだよ」
なんて言われる。なんだ、ストーカーか？


諦めてしばらく好きにさせていれば
途端声を上げる楓原

万「しまった、Aと居れば時間を忘れてしまうでござるな！

……、A……、…暫し拙者はこの地を去る。また、いつか」

なんて寂しげに言われるが手は離してもらえない
この地を去る？旅にでも出るのだろうか

鎖国中にその様な事…

まあいい、コイツにはコイツなりの生き方があるんだ

『あっそ、じゃあね』

なんて手を振り解けば名残惜しそうに手を見つめ、そして抱きついてくる


『いい加減にっ』

万「寂しくなるでござるなぁ…。A、好き、好きでござる」


いつもより力強く、存在を確かめる様に抱きしめらる。
なんだこいつ、なんかいつもと雰囲気違う

好きだと何度も言われ流石に少し目線を逸らしてしまう

万「拙者がおらぬうちにウワキをする気はないであろうな？」

やはりゾワっとする
またいつも通りの気持ち悪さに戻ったコイツの頭をペシン、と良い具合に叩いてやった

万「いっ…、……いつも通りになってくれてよかったでござるよ」


ふいに安心した様に微笑む顔が見えた


『もう行かなきゃダメなんだろ、早く行け』

と背中を押せば

万「そう、であるな……、…ではまた」

控えめに手を振られたのでこちらも小さく手を振ってやる
幸せそうに笑った楓原。どこか寂しさが残っている気がする

段々遠くなる背中を見つめ、僕も踵を返す


よかった、これで清々する。


城内を見れば、少し人が集まっている。何があったんだろう

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