お姫様と2人の騎士 (ページ6)

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次の日．玉ちゃん先生から告げられた一言．

「今日は放課後に各委員会の顔合わせあるから委員会入った人はちゃんと出てね〜」

『凛ちゃん一緒に行こう』

「もちろん」

「凛ちゃん、Aから目離すなよ？」

「頼んだからね？」

『2人とも私のこと幼児か何かだと思ってる？』

「はいはい、なんでもいいから行くよ」

『はーい』

「2人も散った散った！」

「帰り待ってるから」

「終わったら教室集合な」

『はいはい』

凛ちゃんと私は2人の言葉を聞き流しながら教室を出た．
既に美化委員が集まる教室に着けばだいぶ人が集まっていた．

「席空いてないね」

『どうしようね、どこ座ろう』

「りーん！Aー！席こっち空いてるよー！」

『さっちゃんだ〜、ありがとう！』

「いや〜、まさかお姫様が騎士と違う委員会入るとはね」

「ちょっ、さっちゃん？」

「あ」

『お姫様と騎士って何の話？』

「ううん、こっちの話！いつ見てもAが可愛いなって！」

『なにそれ笑』

楽しい会話が飛び交う中で凛ちゃんはさっちゃんの隣、私は通路を挟んで隣に座った．あ、さっちゃんは去年同じクラスになって仲良くしてくれた友達ね．

『てか、私がさっちゃんの隣座りたかった』

「えー、嬉しい！なんで？」

『だってこういう時に私が1人で座ると隣に座ってくれる人いないんだもん．地味に悲しい．』

「まあ、座れないよね〜．特に男子．」

『なんで！嫌われてる？』

「むしろ好かれてるよね？」

「うん」

『え？』

「気にしなくても美化委員っていっつも偶数だから直に埋まるよ」

その後、開始時刻に近づくにつれて私の隣の席以外は全て埋まり、遂にはその席を残して美化委員担当の有岡先生が教室へ入ってきて委員会が始まった．せっかく2人の目の届かない委員会に入ったのにこんな悲しい気持ちになるなら大人しく2人のどっちかと同じ委員会でも選べば良かった．そう思っていると勢いよく教室の後ろのドアが開く．

「すいません、寝坊して遅れました」

「目黒遅いぞ！てか、放課後に寝坊ってなんだよ笑」

「すみません笑」

「早く席に着け〜」

意味不明な理由で遅れてきた目黒くん？は有岡先生との会話でその場を和ませた後、空いてる席に手をかけた．空いてる席つまり私の隣の席に．彼は私の隣を見つけるなり、

「すみません、隣座っていいっすか？」

『あ、はい、どうぞ』

「あざっす」

一言会話を交わすと何事もないように私の隣の席に座った．

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