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叶side
葛葉「は？二人で出掛けたって……、お前なかなか出掛けねえじゃん。出掛けるとしたら大体俺がついていくし。いつ出掛けた？」
隣でAさんをお姫様抱っこしてた葛葉は、Aさんをソファに降ろして、一つ質問を放った。
何かを察したAさんは気まずそうに答える。
「…………葛葉が案件があるって言って午前中から出掛けた日。」
葛葉「へえ、俺が出掛ける前、お前風呂入ってたから珍しい時間に風呂入るなと思ってたらそういうことか。出掛けてたってわけね。……。」
「何も言わずに内緒は出掛けたことは謝る。………。」
葛葉「俺、出掛ける時は言えよって言ったよな？」
「でも、葛葉に言ったらどこで誰と会うのか問い詰められるから…。わたし上手く嘘つけないし、デビューすることは極秘だったし、バレることだけは…、それだけは避けたかったの。」
葛葉「また前みたいになんかあったらどうしてたんだよ。」
「っ、わたしはいつまで経っても子供じゃない……。」
葛葉「あ？」
「………いつまでそうやって子供扱いされなきゃいけないのって言ってんの。」
あーあ、これ空気不味くなるやつだ。他3人は気まずそうになりながらも、真剣に二人の言い争いを聞いてる。
葛葉「何かあったとしても魔力は使えねえし、使えたとしてもそのクソ雑魚い魔力ではどうにもなんねえよ。お前もう少し自分が女ってことぐらい自覚しろ。お前は弱いんだよ。」
「っ！、うるさい！！！！魔力が制御出来ずに周りに迷惑かける葛葉に言われたくない！」
葛葉「は？何も出来ずに立ち尽くすことしか出来ねえお前に何が分かるんだよ。」
二人とも苛立ちが徐に出始め、真っ黒な花が背中から生え、普段から綺麗に染まった真紅の瞳は光を無くし牙が鋭くなる。
叶「葛葉、ちょっと言い過ぎ。………あと、Aさんも、葛葉は心配する気持ちは分かってるんでしょ？」
僕は葛葉の肩に軽く手を当てて少し宥めるように撫でる。それでも葛葉は視線を変えることなくAさんをずっと睨んでる。
不破「二人とも一旦落ち着こうね。ほら、羽しまって。深呼吸しよ、」
ふわっちはAさんの背中を優しく撫でて、今にも襲い掛かりそうな葛葉からAさんを距離置くようにした。
危ないと察したイブちゃんとローレンは葛葉の両腕を掴み止めに入る。
「………………、ほんっと、葛葉なんて嫌い。」
葛葉「……っ！」
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作者名：むぎ | 作成日時：2023年10月29日 22時
