▽たくさんの ページ43
クッションで顔を隠したまま動かないセフンの頭をそっと撫でるとぴくっと肩が動いた
｢今までたくさん嘘ついてきたから、信じてもらえてるかわかんないし、信じてもらえるかもわかんないけど…私ちゃんとセフンのこと、好きだよ｣
少しでも伝わるように
言葉だけじゃ伝わらない気がしたから、セフンの手をぎゅっと握りしめた
｢嘘じゃないよ……これだけは、嘘つけなかった｣
｢ほんとに夢見てるみたいで怖い｣
ゆっくりとクッションをおろしたセフンの顔は笑い出しそうにも泣き出しそうにも見えた
上半身を起こすとセフンは私の髪に触れて、今度は目を見ずに少し下を見たまま口を開いた
｢ねえA……？｣
｢何？｣
｢キスしていい？｣
今日何度目かわからない
視界がまだ滲んだ
｢そうして欲しいって言ったの、気付かなかった？｣
その言葉を飲み込むように、セフンは私に口づけした
息をするのも忘れるような
存在を確かめ合うような
優しくて、あついキスだった
私の初めては出会う前からもう無かったけど
まだただたくさん初めては残ってた
こんなに誰かを大切だと思ったのも
素直になったのも
嘘をつけなかったのも
全部初めて
セフンといると、初めてをたくさん見つけられる
きっとまだまだたくさんある
｢A……｣
キスの合間に私の名前を耳元で呼ぶその声も全て、愛おしいんだ
｢良いよ、私、怖くなんかない｣
どういう意味か
わかるでしょ？
セフンの瞳は揺らいだ
きっと、どう扱えば良いのかわからないんだと思う
｢最後の記憶があんなのなんて、嫌だよ｣
ただ辛くて苦しくて痛いだけの記憶しかない
だから、大好きな人でいっぱいにしたい
ほんとは、そういうことでしょ？
私の記憶が、間違ってるんだよ
だから、愛しいあなたで
いっぱいにしてよ
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K(プロフ) - ペコさん» コメントありがとうございます！わかります私もそんな感じです…(笑)嬉しいですありがとうございます(;_;)今後もよろしくお願いします！ (2017年10月3日 23時) (
レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ペコ(プロフ) - 一気に読んじゃいました！面白かったです！あー、今の癒しは作品読みながら妄想と現実逃避になってしまってます(笑)他の作品も楽しく拝見してます★ (2017年10月1日 23時) (レス) id: d2f2d687fb (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 山下 舞優さん» お久しぶりです、遅くなりましたが付き合ってからの2人を短いですが書いてみました！もし良かったら読んで下さると嬉しいです(^o^) (2016年8月21日 19時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
山下 舞優(プロフ) - お返事ありがとうございます！！大変なことを言ってしまって申し訳ありません(＞＜)楽しみにしてます！！ (2016年5月9日 21時) (レス) id: f4415a2e1b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 山下 舞優さん» コメントありがとうございます！嬉しいです(; ;)余裕が出来たら少し考えてることがあるので、もしかしたらですがその後のお話もかけるかも知れませんのでよろしくお願いします！ (2016年5月9日 12時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2016年3月17日 21時
