ｰ落し物 2ｰ ページ21
次の日、セフンは教室から出ようとしなかった
なんで今日に限って…
｢今日はAさんのとこ行かないの？｣
｢え？あぁ、うん、次の時間移動教室だから行ってもすぐ帰んなきゃだし｣
移動教室なのは俺達ではなく、Aさんたち
何故か時間割りまで把握しているらしかった
｢ふうん｣
じゃあ、これ渡せないや
ポケットに手を入れてボタンをくるくる回した
｢てかわざわざ聞いてくるの珍しいね？何か用あった？｣
｢いや別に、聞いてみただけ。…あ、ねえ、Aさんの友達の名前ってなんていうんだっけ？｣
セフンなら知ってそうだと思って訪ねると、一瞬考えるような顔をして、少し嫌な感じの笑みを浮かべながらすぐに答えてくれた
｢ユナさんだよ。あの人凄い優しくて良い人だし彼氏とかいるんだろうな〜｣
ふうん。
ユナさんていうんだ。
そういえばそんな名前だったかも
確かに遠目に見た感じでも優しいの伝わってくるしきっとああいう人はモテるんだろうな、って考えながらぼーっとしてた日もあった
｢てか何？なんで急に名前とか聞いてくるの？え？もしかして気になっちゃってる？うん？｣
｢違うって、昨日ぶつかっちゃってそういや名前なんだっけ〜？って思い出せなくてモヤモヤしてたの｣
何故か言い訳がましいことを言ってしまった
いや、本当の事なんだけど
おかげでスッキリした
｢なんだつまんない。ジョンイナもさっさと彼女作ればー？｣
｢もってなんだよ、お前だって彼女いないくせに｣
｢まあね〜はは！｣
何が面白くて笑ってるんだか
ほんとはAさんとヒョンが仲良くしてるの見るのも辛いくせに
｢なんだか面白くなりそうだから観察日記でもつけようかな｣
｢は？｣
｢キムジョンイン観察日記〜｣
ふにゃふにゃした笑顔でドラ〇もんのごとくボールペンを掲げるセフン
｢…何言ってんの？｣
｢そうそう、こういう何も気づいて無いとこからどう変わっていくのかが見所だよね、うんうん｣
｢なんか嫌な予感しかしないからやめろ｣
｢1番近くで見守ってるからね、ふふ｣
……なんか変な感じになってしまった
まるで俺がユナさんのこと好きみたいに言うのやめろって
でも
好きではないにしても、気にしてるのは確かかもな
明日何て声をかけようか
そんな事を考えてるくらいだから
ポケットの中でボタンを指で弾いて
こっそり口元を緩ませた
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K(プロフ) - miH_1028さん» コメントありがとうございます！至らない点もたくさんあるのにそう言って頂けると嬉しいです(; ;) これからもよろしくお願いします！ (2016年10月13日 7時) (
レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
miH_1028(プロフ) - こんばんわ。セフンぺんでもベッキョンぺんでもないのですが、このお話は本当に大好きで、何度か読み返しています。爽やかで綺麗でキュンキュンして心がけ癒されました。完結はしていますが、これからもちょくちょく読み返しに来ます♪ (2016年10月13日 1時) (レス) id: d425b92b43 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あんりさん» コメントありがとうございます！わーそう言ってもらえるととても嬉しいです(；；)個人的にもこのお話は好きだったので…他の作品でもまた出会えたら嬉しいです(^o^) (2016年6月22日 18時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
あんり - とてもキュンキュンしながら読みました！最近、キュンキュンしてないなーっと思っていたときに、この小説を読んで久々に発狂するくらいハマりました笑笑すてきな、お話ありがとうございます~ (2016年6月21日 22時) (レス) id: 75a563194b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月28日 0時
