形勢逆転 ページ36
昨日のことを考えていると時間が無くなってしまい慌てて準備を済ませてベクを迎えに行った
出てきたベクはいつもと変わらないはずなのに何か違って見える
変にドキドキしちゃう
駅に向かう間もなんだか気恥しくて俯いてしまう
「ねえA最近変だったじゃん？」
「は？何いきなり」
唐突に話し始めたベクの失礼な発言に眉をひそめた
「なんか俺から話しかけたら地味に避けるし目も全然合わせてくんないし…そのくせ自分からは普通に話しかけてくるしわけわかんなかったんだけど何あれ」
「あー…」
それは、あれだよ…
何これ言わなきゃ駄目？
「色々あったんです…」
「何だよそれ〜傷付いた俺の心どうしてくれんだよ〜」
そう言いながら頭を私の肩にすり寄せてくる
犬かよ、という突っ込みをしてる場合でもなくて突然こうやって甘えられるようになって心中穏やかじゃない
今までの彼女にもこんなことしてきたわけ…？
「前からあの…えー…好きだったけど最近変に意識しちゃって…でもジョンインにいつも通りに！って怒られたから頑張っていつも通り話しかけるようにしてたんです…もうやだ昨日から恥ずかしい事ばっか言わされる」
しばしの沈黙が続いた後にちらっとベクの顔を伺うと初めて見る顔をしていて、目を見開いた
「こっちは昨日から可愛い事ばっか言うAに戸惑って仕方が無いっての…」
心無しか頬が赤くも見えるし、目が合うとこちらから顔をそらした
「え、ねえ、ベク、ねえねえ」
「何だよ真っ直ぐ歩けよ！」
顔を覗きこもうとすると顔を思い切り手で押し返される
「ねえねえ照れてる？ねえねえねえねえ」
何だかさっきまでずっとベクのペースだったからなんだか嬉しくなって調子に乗ってベクにちょっかいを出した
だって、あのベクが私に照れてるんだよ！？
「あーもうお前…それも全部可愛いって気付いてよ」
そう言いながら頬を両手で潰されて、思わず固まった
「あれ？なになに、Aちゃん顔赤いよ？」
そんな私を見て急にしてやったり顔になったベクを叩くとやっぱり大袈裟に痛がってそれを見て私は笑う
ちょっと前まで当たり前だったこの光景も、私達の中では今までとは確実に何かが違う
ぎこちなかったあの時間も今思えばもどかしくて、でもなんだかおかしくて愛おしい
ベクは私のこと、いつから好きだったんだろう…？
今度聞いてみてもいいかな？
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
