そういう事 ページ30
「ベク、私お母さんと話してきたんだ」
「うん」
「ちゃんと謝れたよ」
「良かった」
「ベクありがと」
「何もしてないし」
こういう人だ、ベクは
感謝して欲しくてしてたわけじゃないことくらい、わかってるよ
でも、言いたかったんだ
「昨日Aの母さんから電話きた」
「え？なんて？」
まさか私が好きだってこと言ってないよね！？
「ごめんねって。ずっと縛り付けてたってさ」
ベクはお母さんの一言で私に縛り付けられてた
オッパの代わりになってくれって
そのことで謝られたってことは…
「なんか開放された気分〜」
そういう事だ
もう、本当に私の傍にいる理由が無くなってしまったかもしれない
彼女がいなかったあの時のべクは寂しくて私にあんなこと言っただけかもしれない
「でも俺は意気地無しだよ」
ベクの意気地無しの理由はわからない
けど、ベクが私の傍から離れてしまう前に
この気持ちを伝えなきゃ
「ねえ、ベク…物凄く困らせること言っていい？」
「何を今更〜Aには散々困らせられてきたっての」
「あはは！ほんとそうだ！…でも今までで1番困らせちゃうかも」
かもじゃなくて、ほんとに困らせると思う
ベクは首をかしげた
その仕草も愛おしいと思うのは可笑しいのかな
好き
たったの二文字なのに
喉につっかえて出てこない
大好きだからこそ怖い
伝えない方がきっと、今まで通り傍にいられるから
でもそれじゃ駄目だって
何回もそう言ってるでしょ
行け、言うんだ、出来る、私なら出来る
「っ…あのね、私ベクの事が……」
今にも嗚咽がもれそうになるのをぐっと堪えた
涙も見せたくない
笑って言いたいから
1度目をぎゅっと瞑って大きく息を吸った
「ベクが好き」
ちゃんと笑って言えた
きっと、不格好な笑顔だったけど
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
