頑張れ ページ29
授業が終わり、ベクはすぐに何処かへ行ってしまった
ちゃんと、来るよね？
待ってるって言ったもん、来てくれるよね？
重い足取りで家へ帰った
なんか、来てくれない気がしたから
最近冷たいし
私のこともうどうでも良さそうだし
私がいないとなんか寂しいって言ってくれたのすごく嬉しかったのになぁ…
私と同じこと思ってたんだ！って
やっぱ彼女いなかったからかなあの時期
家に着いてから1時間がたった
本当に来てくれないのかも
なんだか泣きそうになってベッドに潜り込んだ
いいもん、ふて寝してやる
ベクなんて彼女といちゃこらしてればいいんだ馬鹿
いつの間にか眠りに落ちて、夢のなかでベクが私の名前を呼んだ
そして私の頭をふわって優しく撫でるの
こんなに優しく触れられるならずっと眠っててもいいかも
現実じゃこんなこと無いもん
夢の中でくらい幸せ味わいたい
涙が頬をつたう感覚で目が覚めた
…あぁ、幸せな夢だったのに
起き上がるとそこにベクがいて思いっきり叫び声をあげた
「おい化け物見たような反応やめろよ」
「え、いや、待って、なんでいんの！？」
「行くって言っただろ！連絡しても出ねえしインターホン押しても反応ねえし！そしたら鍵あいてるし！お前不用心すきだろ！！」
「うそーん」
鍵開けたまま寝てたの？
てかそんなに爆睡してたのかい私は…
「何かあったらどうすんだよ、最近変なの出てるじゃんこの辺に」
急に真剣な顔で言われて視線をそらした
「何もないよ私に限って！変態が逃げてくから！」
「お前はもっと危機感持て」
「…ごめん」
あまりにも真剣にそう言うので、素直に謝った
…心配してくれてんのかな
やっぱ保護目線なのかな
これから言わなきゃいけないことが喉につっかえて、苦しかった
早く伝えたい気持ちと、伝えたら今までの関係は壊れてしまうかもしれないという恐怖
俯いて黙っているとベクの手の甲が私の頬に触れた
驚いて顔を上げるとどこか悲しそうな目をしていた
「泣くなよ、なんで1人で泣いてんだよ」
さっき流れた涙を拭ってくれていた
ベクの目を見た瞬間、再び私の頬は涙でぬれた
「ああなんでまた泣くの？1人で泣くなとは言ったけどさ…」
困ったようにちょっと笑いながら両手で私の頬を潰した
「なにひゅんの…」
「んー？俺なりの我慢」
意味わかんないし…
そっとベクの手を外して向き合った
言うって決めたんだ
迷っちゃいけない
頑張れ私
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
