お母さん ページ26
「ただいま〜！」
「お帰り、早かったね、ご飯出来てるから早く手洗っといで！」
久しぶりに実家に帰ってきた私は至っていつも通り、毎日ここに帰ってきてるかのように家に上がった
「お父さんは？」
「今日は遅くなるみたいよ〜せっかくA帰ってくるってのに…」
普通に話すし普通に笑い合えるのにどこか距離があるのはやっぱりあの時の言い合いのせい
今日はそれをスッキリさせるために来たんだ
ご飯を食べ終わってのんびりしてる間もいつ話を切り出そうか悩んでいるとお母さんは私の前にホットココアを置いた
「何か話があってきたんでしょ？」
ああ、なんだ、気付いてたのか
私は何か言いにくい事があると顔にすぐ出るらしいし
「…あのさ、前に1回喧嘩したじゃん？」
「そうだね」
「あの時言ったこと謝りたくて…」
あの日はオッパの命日だった
この日になると毎年お母さんは泣いて
その度に罪悪感が湧き上がってきて、胸が押し潰されそうになる
それに耐えられなくなってお母さんに言ってしまった
私への当てつけだ
あの日にお母さんが家にいたらこんな事になってなかったのに
って
「ごめんなさい…お母さんは何も悪くないのに…何も悪くなかったのに…」
どんなに後悔してもあの日に言った言葉が無かったことになるわけじゃない
自分が悪者になるのが嫌だっだけなんだ
私が悪いのに、それなのにお母さんを悪者にしたてあげようとしたんだ私は
「お母さんは何も悪くない…私が止めてたら…私が泣いたりしなかったら…あんな事にならなかったのに…ごめん…ごめんなさい」
何度泣いたかわからない
泣いたってどうにもならないのに
1番辛いのは私じゃないのに
「A、謝らないで、泣かないで？」
そう言って私の頭をそっと撫でた
それがあまりにも優しくて、暖かくて、堪えてたものが一気に溢れ出した
「なんで私が悪いのに何でそんなに優しくするの！？私のせいじゃん全部！なのに何で皆私のこと責めないの！？」
「Aは悪くないよ、何にも悪くない」
子どもをあやすように頭を撫でながらそう言うお母さんの声は少し震えていた
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
