ほんの数センチ ページ21
Aのヒョンがいなくなってからお母さんは精神的にもかなり参っていて、Aも自分のせいだと責め続けて、お母さんはそれを見るのも辛くて
けれど1度だけAに責めるようなことを言ってしまったらしい
それから仲は良いのに2人の間にどこかぎこちない空気が流れてしまった
だからAのヒョンの次に一緒にいたベッキョンにお願いしていた
自分には出来ないから代わりに傍にいてAの事を見守っててくれ
落ち込んでる時や泣いてる時はAのヒョンがしてくれていたように、慰めてやってくれ
これからは私はあまり近くにいてやれないから、代わりにそうすると、約束してくれる？って
Aのお母さんはベッキョンにAにとってのオッパの役割を任せていた
たぶんお母さん自身もベッキョンに重ねて今はいない人を見ていたのかもしれない
ベッキョンもAが好きでAもベッキョンが好きなのに
Aのお母さんが悪いとは言わない
けれど、これはあまりにも酷じゃないか？
責任感が強いベッキョンは頑なに約束を守り続けてる
本当なら素直に自分の気持ちを伝えられる人なのに
好きを押し殺して与えられた役割を果たそうとしてるんだ
近いのに、ほんの数センチの距離しか間にないのに
どうしてその隙間が埋まらないのかと思っていたら、そう言う事だったのか
「自分でも馬鹿らしいと思ってるよ、何度も好きって言いそうになったし何度も隣で寝てるAにキスしようとした。けど、それがどうしても出来ないのは自分が弱いからだ」
「…弱くなんかないじゃん」
強いから、Aのお母さんとの約束を守り通してるんでしょ？
「弱いよ？どうにも出来ないから他の女で紛らわそうとしてたんだから。最低〜」
そうやって笑ってるど本当は今すぐにでもAを追いかけてさっきの誤解を解きに行きたいに決まってる
「このままでいいの？ずっと、Aの隣にいながら他の人と幸せになるAを見ていくだけでいいの…？」
「どうしようもないよ」
初めてベッキョンの辛そうな顔を見た
「結局は自分で選んだんだ、言おうと思えば言えたんだよ、Aの母さんに本当はAのことが好きだって。でもそうしなかったのは俺だから」
優しいからでしょ
苦しんでるAもAのお母さんのこともほっとけなかったんでしょ
「ほら、2人待ってんでしょ？早く行けよ」
そう言いながらオレの背中を押すベッキョンの顔は見えなかったけれど、きっと…
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
