ごめんじゃなくて ページ11
たぶん私に気を使って一緒にいてくれてる2人にそろそろ帰ろうかと声をかけようとすると、前から人影が近付いて来ていることに気付いた
暗くて顔が見えないのにその人影が誰なのかすぐにわかってしまう自分に驚いたのと同時に一気に気が緩んで涙腺まで緩んでしまった
「なんで…」
思わず漏れたその声はその影の主にも届いたらしく、少し乱れた息遣いと、呆れたようなため息が聞こえた
「お前はどんだけ人を心配させれば気が済むんだよほんと」
ベクはそう言いながら私の前にしゃがんで顔をのぞき込んだ
声は怒ってたのに顔は心配するような気遣うような、そんな顔をしていた
「なんでベクがいるのさ…バイトでしょ…」
「もう終わったし」
零れる涙を何度も何度も拭って、情けないくらい涙が出てきて止まらなくて自分でも戸惑った
2人には心配かけたくなくて何ともないフリをしてたのに
ベクを見た途端そのほつれる寸前の糸がぷつりと切れてしまったようだった
「ジョンイナ、さんきゅーな」
「ん」
もしかしてジョンインがベクに連絡したの…？
さっきから携帯いじってたのはそれだった？
「いつまで泣いてんだよ！」
「いったあ！！ひどい！！！」
頭をべしんと叩かれて顔を上げると思っていた顔と違う顔があって動揺した
…何さその顔
「あ、えーと、ギョンスさん？こないだ家の前で…」
「あぁ、はい、会いましたね」
ベクはギョンスさんに…あ、いや、ギョンちゃんに挨拶をして、それから少し話をしただけでなんか仲良くなっちゃってるからベクの社交性は本当に凄い
私も社交性には自信があるけどベクにはかなわないようだ
「さーて帰るか」
しゃがんでいたベクはそう言って立ち上がると私を見たので私も立ち上がって2人に向き直った
「2人ともありがとう…ゆっくり休んでね」
「Aもね。じゃあ月曜学校で」
ジョンインは微笑んで手を振って、ギョンちゃんは微笑むだけだったけどそれに温かさを感じて自然と笑みがもれた
私は本当に周りの人に恵まれてる
ごめんなさいよりありがとうって言いたくなる人ばかりだ
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
