いつも通りの ページ2
「ねえベクってお酒強い？」
「あん？いや、強くはない」
「やっぱ？なんか弱そうだよねベクって」
「なんだよお前こそ弱そうじゃねえか！ってかこないだ酔っ払ってジョンイニに迷惑かけたのはどこの誰でしたか〜？」
そう言われると何も言えない
反省してんだよあれはほんとに…
「じょ、ジョンインはお酒強いのかな〜？」
「話逸らしやがって」
「うっさい！もう絶対あんな風にならないもん！」
ベクは横目で私をじとーっと見ながら紙パックのオレンジジュースを音をたてて吸うと空になったパックを綺麗にごみ箱にシュートした
「あいつだったから良かったけどお前ほんと気をつけろよ」
「はいはい、わかってます〜」
ほんとにわかってんだか、だとかブツブツ言う別には相変わらず心配症だけどなんだか嬉しくて口元が緩んだ
「私今度バイトの飲み会行くことになったんだけどさ〜」
女の子他に誰もいないんだってと言おうとして口を噤んだ
けっきょく父親面することをやめないベクにそんなこと言ったらめんどくさそうだし…
「あんま飲まないようにしないとな〜！皆に引かれたくないし」
「飲み会？いつ？」
「次の土曜！なんかお店がちょっとした改装するみたいで土日休みだから皆で行けるんだ〜」
いや、皆はこれないけど
そこは黙っておこう
「ふうん」
あら、無関心…ちょっとだけ何かを期待した私が馬鹿でした
当日、飲み会に向かおうと家を出るとベクがちょうど家から出てきた
「ベクもどっか行くの？」
「バイトです〜Aちゃんと違って忙しいんです〜」
「私だっていつもは忙しいもん！」
途中まで自然に一緒に歩いて普段通りなんともない話をしながら電車に乗るとじっと見られていることに気付いて身構えた
「なに？何かついてる？なんか変？」
ベクはふいっと顔を背けて薄暗くなった外を見た
…ここ最近たまに冷たいんだよなぁ
「あ、私降りないと！」
いつも通りのんびりしていたら次が降りる駅だという事を忘れていて、慌てて立ち上がると同時にぐいっと引き戻されてふらついた
ベクに手首を引かれていた
何事かと思ってベクの顔を見てもその表情からは何も読み取れず、ただ心臓が妙に高鳴るだけ
「どしたの…？」
そう言うとベクの手は私から離れて、いつものように私の好きな顔で笑った
「いってらしっしゃい」
それだけ言うと手を振って私を見送った
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K(プロフ) - ぱくちゃんさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります、ありがとうございます(；；)番外編もどうぞよろしくお願いします！ (2016年1月12日 0時) (
レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
ぱくちゃん(プロフ) - はじめまして。いつも読ませていただいていました。べくと主人公の女の子が可愛くてもどかしくてキュンキュンしました！更新が本当に楽しみだったので完結してしまうのは嬉しいような寂しいような感じではありますが、番外編も楽しみにしています！完結お疲れ様でした！ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 910c140191 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年11月21日 22時
