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｢イムさんが1人が嫌いになった理由ってあるんですか？｣
イムさんは長いまつ毛をぱちぱちとさせて少し驚いたような顔をみせた。
それからうーん、と少し悩んだように腕を組んでふっと小さく息を漏らした。
｢私高校の頃いじめられてたんだよね。まあこの見た目だから女からの反感は買いまくりだったし？｣
おどけた様に話しているけど物凄い衝撃だった。
イムさんみたいな人が、いじめられるの？
｢元々友達と一緒にわいわいするのが好きだったしいじめられるまでは私の周りには男女問わず友達が沢山いた。けどある日を境に急に私には誰も近付かなくなった｣
当時のことを思い出しているのか、ついていない真っ暗なテレビを見ながらゆっくりと話してくれた。
そんなイムさんをただじっと見つめて言葉を待った。
｢漫画とかでよく見るやつだよ。私の好きな人があの子のことを好きだって振られた。私も好きな人にそう言われた。あの子は男子に愛嬌ばっか振り撒いて好かれようとしてるただのぶりっ子…ってね。そういう女の集まりに目をつけられて｣
短い溜息のあと天を仰いで呆れた、といった風に肩を竦め私に微笑んだ。
｢それからこれまた漫画でよく見るやつが始まったわけよ。話しかけてもシカト、教科書隠される、聞こえるように悪口。これが毎日！流石に塞ぎ込んだよね｣
｢そんな事する人本当にいるんだ…｣
｢いるんだよね〜。1人じゃ何も出来ないくせに皆集まると強い気になって寄って集って攻撃する。ばっかみたい｣
嘲るように笑い、タバコ吸って良い？と聞かれたので元彼が使っていた灰皿を引っ張り出して渡した。
美人がタバコを吸う姿もまた絵になる。
細くて綺麗な指に挟まれた煙草は口元に吸い寄せられ、ふうっと吐き出された白い煙が纏わりついた。
｢でも、私も1人じゃなんにも出来なかった。あいつらと同じ。1人じゃ助けを求めることも相談することもできなかった｣
こんなに綺麗で何もかも成功しているように見える人にもそんな過去があるんだ。
見えないだけで…見ようともしてなかっただけで。
｢それからは誰かと付き合って私から離れていきそうだと思ったら自分から振って新しい人のところに行く。まあこんなこと繰り返してたから女友達なんていないけど…男は良いよね、抱かれてる間は本当に必要とされてる気がするもん｣
少し甘い煙草のにおいと柔らかなローズの香水の香りが混ざりあって、なんだか泣きそうになった。
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みつき - オトナの恋物語という感じで私には苦くて酸っぱくてそしてほんのり甘かったです。お互いを思いやったり気持ちを押し殺したりリアルで切なかったです。ありがとうございました！ (2019年6月12日 4時) (
レス) id: bd38120f18 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ソルさん» お返事遅れて申し訳ございません！わ、読み返してくださったんですね(;_;)イムさんのことまで好きだと言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいです...番外編もツイッターになってしまいますがよろしくお願いします！！ (2018年8月23日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 最初〜読み返してしまいました！しうちゃんとくっ付いて嬉しかった反面、べくが切なくて...でもきっとベクをたくさん愛してくれる相手に出逢えますよね^ ^イムさんも、なんか好きでした！その後の2人とベクイムさんも楽しみにしています♪Kさんお疲れ様でした！ (2018年8月15日 14時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あまいくりーむさん» いつもコメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけて本当に嬉しいです...息抜きや楽しみになれていたなら本望です！本当にありがとうございましたー！！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - みんみんさん» コメントありがとうございます！ミンソクさん派だったのですね！結末に満足して貰えたようで嬉しいです(^^)こちらこそ最後までお付き合い頂いてありがとうございました！またどこかでお会い出来れば嬉しいです！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年5月26日 23時
