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顔を洗い鏡の中の自分をじっと見つめた。
ここにいるのは、昔の私じゃない。
今の私らしく行こう。
それで良いんだ。
そうじゃないといつまでたっても中途半端なままだ、ベクともミンソクさんとも。
頑張ろう。
自分のためにも、自分のせいで苦しんでいる人のためにも。
大きく息を吐いてから洗面所から出た時だった。
玄関から物音がした。
もちろんそこには誰もいない。
ドアの外側？
不審に思い暫く玄関を見ているとカチャリと音を鳴らして鍵があいた。
突然の事にわけも分からず固まっているとそのままドアが開いて悲鳴をあげそうになった。
そしてその悲鳴は口から飛び出る前に、そこから現れた人物を見た途端引っ込んだ。
意味が分からなかった。
何が起こって、こうなったの？
｢どうも｣
ドアから顔を覗かせた人物。
綺麗な髪を揺らして、綺麗に微笑むのは、イムさんだった。
｢え…？え、なんで…えっ鍵…｣
動揺しすぎて非人道的なこの行為を怒ることも出来ずに呆然と立ち尽くしていると当たり前のように玄関に足を踏み入れて当たり前のように鍵を閉めた。
｢さっき電話したのに出ないから来ちゃった。上がるね｣
｢えっ！？ちょっ｣
さっきの電話はイムさんから？
その前にどうしてこの人はこれが日常ですとも言わんばかりに部屋に上がってきてるの？
｢貴方の元彼不用心にも程があるんじゃない？酔っ払った貴方を連れてく時鞄放ったらかしにしすぎ。簡単に手に入ったじゃない｣
そう言いながら私が失くした鍵を手の中で遊ばせていた。
この口振りでは元彼と会った日、近くにいたんだ。
そして返してもらうはずだった鍵をこの人にとられた、と。
｢…これ、犯罪じゃないんですか？｣
｢やだ、人聞きの悪いこと言わないでよ、届けに来たんじゃない。ほら｣
そう言いながらふわりと下から投げた鍵が目の前に飛んできて慌てて手を出してなんとか受け取った。
イムさんは私の部屋を見渡してけっこう良い部屋住んでるんだ、なんて呟いているけどこっちはまだ混乱してどこから何に突っ込めば良いのか分からない。
｢とりあえず座らない？話したいことあるし｣
なんで人の家に勝手に入ってきたのにこんなに偉そうなんだ？
ふつふつと怒りが込み上げてくるのをぐっと堪えた。
ここは冷静に行かないと。
イムさんには何故か余裕があるから落ち着いて話さないと負けてしまう。
負けるって、何に？
ああ、なんだか頭が痛くなってきた…
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みつき - オトナの恋物語という感じで私には苦くて酸っぱくてそしてほんのり甘かったです。お互いを思いやったり気持ちを押し殺したりリアルで切なかったです。ありがとうございました！ (2019年6月12日 4時) (
レス) id: bd38120f18 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ソルさん» お返事遅れて申し訳ございません！わ、読み返してくださったんですね(;_;)イムさんのことまで好きだと言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいです...番外編もツイッターになってしまいますがよろしくお願いします！！ (2018年8月23日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 最初〜読み返してしまいました！しうちゃんとくっ付いて嬉しかった反面、べくが切なくて...でもきっとベクをたくさん愛してくれる相手に出逢えますよね^ ^イムさんも、なんか好きでした！その後の2人とベクイムさんも楽しみにしています♪Kさんお疲れ様でした！ (2018年8月15日 14時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あまいくりーむさん» いつもコメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけて本当に嬉しいです...息抜きや楽しみになれていたなら本望です！本当にありがとうございましたー！！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - みんみんさん» コメントありがとうございます！ミンソクさん派だったのですね！結末に満足して貰えたようで嬉しいです(^^)こちらこそ最後までお付き合い頂いてありがとうございました！またどこかでお会い出来れば嬉しいです！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年5月26日 23時
