まだ先 ページ29
｢Aさん、なんか良いことありました？｣
いつも通りミンソクさんと帰っていると隣からそんな声が飛んできた。
ミンソクさんは少し微笑んでこちらを見ていて、小さく鼓動が跳ねた。
｢え、何でですか？｣
｢なんかずっとニコニコしてる気がして｣
そんな指摘をされて恥ずかしくなった。
私ってばそんなに顔に出やすいのだろうか…
｢いや、えっと…｣
あれから3週間程が経ち、たまにイムさんとご飯に行くようになってイムさんに聞いたダイエット法やらストレッチを実践していると、さっき病院から処方箋を届けに来たイムさんに引き締まって綺麗になったと褒められたからだ。
｢くだらない事なんで秘密で｣
｢えー、もっと気になるじゃないですか｣
恥ずかしくて言えるわけないじゃないか、そもそもお世辞かもしれないのに…
｢秘密ったら秘密です〜！ミンソクさんこそなんか良いことありました？｣
｢え？何でですか？｣
｢適当です〜｣
なんだそれ！と声を出して笑うミンソクさんを見て自分も笑った。
なんだかこんなくだらないことを言い合って笑えるのがすごく幸せに感じる。
目も合わせず1人で帰っていた時期が懐かしく感じるくらいだ。
ベクとは今まで通りとまではいかなくても冗談を言い合うくらいは出来るようになったし少しずつだけど前に進めている気がする。
｢ん〜でも、楽しいですよ毎日｣
｢お、いいですね！じゃあやっぱり良いことあったんですねミンソクさん｣
｢まあそんな感じですかね｣
｢わ〜ハッキリしない｣
｢お互い様ですよ｣
ミンソクさんといる時間はあっという間に過ぎるのに、隣に並んで話している時はゆったりと時間が過ぎているような不思議な感覚になる。
矛盾してるんだけど、私はどうしてもそんなふうに感じるんだ。
｢あ、そうだ｣
ミンソクさんは何かを思い出したように軽く手を叩いた。
なんだろう、と首を傾げて見てみるとなんだかいたずらっ子のような何かを企んでいるように笑っていて身を引いた。
｢罰ゲーム。今言いますね｣
｢え！？えー！もう忘れてたじゃないですか…！もう時効なのでは？｣
｢そんな都合の良いことあるわけないでしょ｣
最近こうやって敬語が抜けることが増えてきて、その度になんだかドキドキしてしまう。
距離が縮まっている気がするんだ。
｢わかりましたよ…何ですか？｣
ミンソクさんは歯を見せて笑うと衝撃的なことを口にした。
｢オッパって呼んでみてください｣
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みつき - オトナの恋物語という感じで私には苦くて酸っぱくてそしてほんのり甘かったです。お互いを思いやったり気持ちを押し殺したりリアルで切なかったです。ありがとうございました！ (2019年6月12日 4時) (
レス) id: bd38120f18 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ソルさん» お返事遅れて申し訳ございません！わ、読み返してくださったんですね(;_;)イムさんのことまで好きだと言ってくれてめちゃくちゃ嬉しいです...番外編もツイッターになってしまいますがよろしくお願いします！！ (2018年8月23日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - 最初〜読み返してしまいました！しうちゃんとくっ付いて嬉しかった反面、べくが切なくて...でもきっとベクをたくさん愛してくれる相手に出逢えますよね^ ^イムさんも、なんか好きでした！その後の2人とベクイムさんも楽しみにしています♪Kさんお疲れ様でした！ (2018年8月15日 14時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あまいくりーむさん» いつもコメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけて本当に嬉しいです...息抜きや楽しみになれていたなら本望です！本当にありがとうございましたー！！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - みんみんさん» コメントありがとうございます！ミンソクさん派だったのですね！結末に満足して貰えたようで嬉しいです(^^)こちらこそ最後までお付き合い頂いてありがとうございました！またどこかでお会い出来れば嬉しいです！ (2018年8月11日 12時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年5月26日 23時
