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なんだかこの場にいる私が物凄く場違いな気がする。
どうしよう、今すぐここから離れたい。
｢Aさん、どうかしました？｣
落ち着きが無かったからだろう、女性が私に声を掛けた。
女性は綺麗に微笑んで私を見ていて、泣きたくなった。
早く帰れってこと？
ミンソクさんの隣にいるのは私じゃなくて自分だってそう言いたいの？
｢いえ…えっと、早く帰らないといけなくて…｣
｢俺も帰りますよ｣
｢えっ｣
思わず驚きの声が出てしまった。
てっきりこのまま2人でどこかへ行くのかと思ったのに。
｢そうですか…じゃあお疲れ様でした｣
愛想良くそう言いながら微笑むと頭を下げて女性は離れていった。
呆気に取られてそれには何も返すことが出来ずに歩いていく後ろ姿をただ見つめた。
｢行きましょうか｣
その声にハッとして視線を戻すと不思議な表情をしたミンソクさんと目が合った。
さっきの怒ったような顔と悲しそうな顔と優しい微笑みが混ざったような、難しい顔。
暫くなんの会話も無かった。
その間にずっとミンソクさんの怒ったような顔の理由を考えていた。
もしかして、喧嘩中なのだろうか。
それならあの表情も納得出来る気がする。
最寄り駅に着いて電車を降りてからミンソクさんがようやく口を開いた。
｢Aさん…あの人と面識あるんですか？｣
｢えーっと…いや、特には…門前の看護師さんだなーってことくらいしか…｣
我ながら歯切れの悪い回答。
その質問への答えは何も考えていなかったんだ。
｢じゃあどうしてあの人はAさんの名前知ってたんですか？｣
ドクンと鼓動が大きく跳ねた。
顔を知っているだけの間柄で苗字ではなくて名前で呼ぶなんて普通は有り得ない。
そんなことくらいきっとあの人も分かっていたのに…もしかしてわざとに…？
一瞬で言い訳なんて考えられる筈もなく、押し黙って唇をぎゅっと噛み締めた。
｢本当は話した事あるんじゃないですか？｣
首を振って否定したいのにそれすら出来ない。
それが肯定と受け取られてしまう。
｢…だから、俺のことも避けてたんですか？｣
違うのに、それでも好きだから避けてたのに。
｢失望したから、ですか？｣
好きだから…好きでいたら辛いから…だから…
｢そうですよね…それが普通の反応だ｣
何も言わない私にミンソクさんは微笑んで呟いた。
｢帰りましょ｣
これが私とミンソクさんが一緒に帰った最後の日だった。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
