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時計の秒針の音だけが部屋の中に響いて、お互い何となくテーブルに目をやっていた。


私から話さないと。
高校の頃の話から、してみよう。


「ベク」


「ん?」


「私ね、たぶん高校の頃ベクのことが好きだったんだと思う」


そう言うと少しの沈黙のあとに気の抜けたような声が聞こえてきた。


「え?いや…先輩はチャニョリを…」


「ベクに聞かれた時は私もなんとなくそうなのかなって思ってた。けど、あの時ベクは好きな人のことを考えてると苦しくなるって教えてくれたでしょ?」


あの日のことを思い出しているのか、小さくあぁ…と呟いていた。
2人で帰ったあの日のことを驚くほど鮮明に覚えている。
声のトーンも、言葉も、夕日に染まった綺麗な横顔も。


「他に言ってたことは全部当てはまったけど、それだけは当てはまらなかったんだよね。一緒にいると凄く楽しかったけど苦しくなった事は無かったの」


「でも…」


「ベクに好きな人がいるって聞いた瞬間苦しくなった。胸の奥の方がぎゅーってなって…あの時はその苦しささえもよく分からなくて」


あの日からベクの事を良く考えるようになった。
ベクの気持ちも考えるようになった。


ベクが他の子と話しているのを見ると苦しくなることがある。
眩しい笑顔を見て胸の奥が締め付けられたように苦しくなることがある。


私がチャニョルと話している時にベクを見ると、寂しそうな顔をしていることごある。
帰り際、いつも名残惜しい顔をする。


私はベクの事を好きなんじゃないか。
ベクはもしかして、私のことがすきなんじゃないか。


そんな事を考えるようになった。
自分の気持ちはともかく、ベクの気持ちはベクにしか分からないことだから確信なんてなかったけれど。


「臆病だから自分の気持ちも…ベクの気持ちも。全部気付かないふりしてすごしてた」


ベクは隣で低く唸りながら項垂れた。


「誰よりも先輩のことわかってるつもりだったのに…何それ…」


卒業式のあの時ベクの言葉を最後まで聞いていたらどうなっていたんだろう。
もしそうしてたら、今の私はどうなっていたんだろう。


「先輩」


隣を見ると真剣な顔をしたベクが私をじっと見ている。
何度も見てきたその顔に私はどうしても胸が苦しくなる。


「ずっと見てたから先輩が今誰を好きなのか、分かってます」


その言葉によけいに苦しくなっていく。
分かっててもベクは…


「それでも俺は、先輩の傍にいたい」


私の中に染み込んでくるんだ。

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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね!どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね!私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは!わー、ミンソクさん派!ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます!ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ! (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません(笑) (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2018年3月15日 18時

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