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駅から動けないまま、その場に突っ立っていた。
ちらりと駅の時計に目をやると19時を少し過ぎたところだった。
どうしたら良いのか分からない。
嫌いになりたかったのに…これじゃあミンソクさんのこと嫌いになれないじゃないか。
でもきっと、ミンソクさんもあの人のことが好きだから関係を続けてるんだよね？
望んでいないとは言っても、本当に嫌だったら拒むはずだもん。
心をズタズタにされて放心状態の私に1本の電話がかかってきた。
そして画面を見た時、何かがすうっと体から抜けたような感覚に陥った。
｢もしもし…？｣
『先輩、今何してます？もし暇だったら今チャニョルと飲んでるんで来ないかなあって思って』
電話越しに聞こえるベクの声。
今私は無性に…
｢…たい｣
『え？何ですか？周り騒がしくて…』
頬に涙がつたった。
もう何もかも我慢出来なくなってしまった。
｢ベクに…会いたい｣
一瞬の間の後すぐにどこにいるのか聞かれた。
きっと急いで来てくれるんだ。
ごめんね、ベク。
私はどうしようもない馬鹿だ。
居る場所を伝えると待っててくださいと早口で言うなり電話が切れた。
何も考えられないままさっきの場所から動けずにいると私を呼ぶ声が聞こえ、振り返ると少し息を弾ませたベクがいた。
気付けば30分程経っていたらしい。
｢どうしたんですか？様子がおかしかったから…｣
｢チャニョルは…｣
｢次奢るからごめんって置いてきました｣
最低だな、私は。
一緒に楽しく飲んでいたはずなのに自分の都合でベクを呼び出して。
｢泣いたんですか？｣
心配そうな顔で私に少し近付き、涙の跡を消したのか頬を優しく親指で撫でられた。
ベクがするひとつひとつの仕草が、胸を締め付ける。
｢辛いことあったんですか？だから泣いたんですか？｣
なんで泣いたんだろう。
辛かったし、今にも崩れ落ちそうだった。
けど私は…ベクの声を聞いて気が緩んだんだ。
ベクに傍にいて欲しかったんだ。
｢ごめんね、ベク…私…本当に…｣
｢いいです｣
言葉を遮られて続けることは出来なかった。
私は本当に最低だって言おうとした。
それを分かって遮ったのかどうかは分からないど、微笑むベクを見てまた涙が頬をつたった。
｢俺は先輩のためなら何だってできる｣
そう言うと私の手を握って歩き出した。
それを拒む事もせずに歩く先は私の家。
優しすぎるんだよ、ベク。
傷付くのはベクだけなのに。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
