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5分は怒鳴られっぱなしだったと思う。
何度も薬局長を呼ぼうとしたけれど何せ相手の話がなかなか途切れない。
誰かが気付いてくれれば…そう思ったその時、肩を叩かれてハッとして振り返るとミンソクさんがいた。
そしてメモ用紙を私に見せる。
“電話かわります”
そう書いてあった。
電話越しに苛ついた様子で何かを小さく呟いている声を聞きながら震える声を抑えてなんとか声を出した。
｢申し訳ございません、只今担当の者に変わりますので少々お待ちください｣
保留ボタンを押して一気に緊張が解けたのが分かった。
問題は解決していないのでほっとするところでは無いけれど、気付いてくれたことに心底安心した。
｢すみません、ミンソクさん…クレームの電話が…｣
｢はい、相手の声が大きいから聞こえてました。数が合わないんですよね？｣
｢はい、そうみたいで…こっちのミスか飲み間違いか分からないんで在庫を確認するって伝えたら自分が間違っているのかって怒らせてしまって｣
｢了解です｣
私を安心させるように微笑むその顔にどうしようもなく胸が苦しくなった。
こんな時まで優しいんだ。
｢お電話かわりました、薬剤師のキムです｣
本当にこっちにまで声が聞こえる
これは相当怒ってる。
｢お薬が足りないんですね？まず、患者様のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか｣
メモに名前を書くのを見ていると肩を叩かれメモ用紙を指差したあとにパソコンを指差した。
あ、画面を開けってこと…？
慌てて患者検索をして出てきた1人の画面を開くとミンソクさんは前の処方歴を見始めた。
｢前回までは1日3回飲む指示になってますが今回から1日2回の指示に変わってますね｣
それを聞いてもしかして、と思いながら電話口の声を聞こうとした。
けれどさっきよりなんだか聞こえにくくなって耳を澄ませても何を言っているかまでは聞き取れない。
｢ええ、そうです。いえいえ、こちらの説明も良くなかったですよね｣
相手の声は聞こえないけれど、その一言で患者さんの飲み間違いだということが分かってほっと胸をなでおろした。
｢念の為病院にも1日3回服用していたことを連絡しておきますので、何かありましたらお電話させていただきます。では失礼します｣
電話を置いてからふうっと息を吐き出すミンソクさんは私を見ると微笑んだ。
｢問題無しです｣
ああ、問題大ありの私の対応をそんな爽やかに片付けるなんて。
どこまで優しいんだ。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
