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自分の話ばかりではなくてミンソクさんの話も聞いてみたくて話を振ってみた。
｢ミンソクさんはどうして別れちゃったんですか？その歳ならそろそろ結婚とか考えそうですけど…｣
｢あはは！ほんとに思った事なんでも言っちゃうんですね｣
流石に初対面でずけずけと踏み込みすぎだろうか、とは思ったけどあんな事言った手前実際に思ったことは聞いてみようかと思った。
笑ってるけど実はめちゃくちゃ怒ってたりして、なんて。
｢良く分かんないです、いつもなんとなく始まってなんとなく終わっちゃうんで｣
はっきり答えずに濁されちゃった。
確かに年下の初対面の女に馬鹿正直に話す必要は無いもんね。
｢キムさん…じゃなくて、Aさん家どっちですか？｣
わざわざ言い直してくるんだ、律儀だな。
流石好青年、なんて。
｢右です！もう5分くらい歩いたら着きますよ。ミンソクさんはどちらですか？｣
｢左です。送ってきますよ｣
｢え？いや、5分くらいだし平気ですよ！｣
｢そこは素直に送ってもらった方が可愛いがられるとこだよ｣
急に敬語やめるの？
キュンとしてしまったじゃないか。
｢…では、お願いします｣
遠くもなく近くもなく、無難な距離感のまま並んで歩く夜道はほんの少し冷たい。
今の私たちの関係もこのくらいの温度だろうか。
ミンソクさんはあまり背が高くないから見上げるのに疲れたりしないな。
チャニョルは大きすぎてよく首が疲れるってふざけてた。
｢Aさん？｣
呼ばれて顔を上げるとあまり遠くない距離にほんの少しだけ鼓動が跳ねた。
｢疲れました？｣
｢いえ、ちょっと昔のこと思い出してて｣
｢良くない思い出？｣
｢全然！楽しかったな〜って思って｣
｢なら良いですけど｣
正面に向き直ったミンソクさんの横顔を少しだけ眺めて自分も前を向いた。
童顔なのに大人っぽい表情をするんだな。
失礼かな、これ。
｢ここです！わざわざありがとうございました！｣
｢良いとこ住んでますね｣
｢けっこう家賃安いんですよここ〜！｣
いいなぁって笑うミンソクさんを見て私も笑った。
あまり話す人では無いけれど一緒にいても苦痛じゃなくて、なんだか不思議な人だった。
｢じゃあ、帰りますね｣
｢ありがとうございました、気をつけて帰ってくださいね〜！｣
｢あはは、ありがとうございます｣
ポケットに手を入れたまま軽く頭を下げるミンソクさんにお辞儀を返して来た道を戻っていくのを見送った。
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K(プロフ) - さえさん» そう言っていただけるととても嬉しいです(;_;)コメントもたくさんくださって本当に力になっています！ありがとうございます！！ (2018年3月15日 18時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - グロリオサさん» 他の作品も読んで下さっているんですね、ありがとうございます…！ありがたいうえに私には勿体無い言葉ですがとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします(^^) (2018年3月15日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 暗いとか思ったことないです！切なさもあり心温まるストーリーを書かれるkさんの言葉の紡ぎ方がとても大好きです！更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年3月14日 0時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
グロリオサ(プロフ) - Kさんが書くお話はどれも切なくてハラハラしながら時間を忘れて読んでしまいます。いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2018年3月13日 17時) (レス) id: e0624b2322 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ケイカさん» コメントありがとうございます！私にはもったいないお言葉…(;_;)もう少しお話は続きますのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年3月13日 7時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年1月31日 22時
