変わらない ページ14
歓迎会という名の飲み会が開催されて1時間。
響く笑い声とお酒を注文する声が行き交うこの空間はもはやカオス。
薬局長も先輩もお酒が弱いんだ。
飲むと異常なほどテンションが高くなりどんどん私達にも飲ませようと手にグラスを握らせる。
ベクは上手いこと交わし続け最初の1杯をゆっくりと飲んでいて流石だ、と感心しながら私は流れに任せてお酒を飲み進めている。
おかげで私もだいぶ出来上がってきた。
｢Aちゃん、ほら、これ、美味しいから食べて！｣
｢先輩それ枝豆の皮！さっき自分で中身食べてたヤツですから！｣
｢え？美味しかったけど｣
｢そりゃあ中身は美味しいでしょう！も〜飲み過ぎですよ〜｣
高笑いする先輩は枝豆の皮をお皿にのせると今度は残ったパセリを差し出そうとしたので声を出す前にお皿を受け取り届がないところへ置いた。
｢ちょっとミンソクくん、飲んでるぅ？｣
ターゲットを変えた先輩は斜め向かいに座っているミンソクさんにビールのジョッキをぐいっと突き出した。
｢飲んでますよ｣
笑いながら自分のグラスをぐいっと傾けて液体が喉を通るのをじっと見た。
喉仏、なんか良い。
そういえばミンソクさん、薬局長と先輩と同じぐらいの量飲んでる気がする。
それなのに全然変わらないんだけど…
｢ミンソクさん、それちゃんとお酒ですか！？｣
｢え？そりゃあ…｣
｢いやおかしい！2人がこんなにでろんでろんなのにヒョンが1ミリも変わってないなんておかしい！｣
ベクはそう言ってミンソクさんが持っていたグラスを奪い取り口に運んだかと思えばうわっと声を上げた。
｢えぇ！？何これめちゃくちゃ強いやつじゃないんですか！？喉がヒリヒリする…！｣
｢めちゃくちゃってほどじゃないど…酒は強いから｣
｢確かに強そう！えーでも酔ったのみてみたいです、1度も酔ったこと無いんですか？｣
そう聞くと何かを思い出すように上の方をみてそれから少し含み笑いをした。
｢1度だけ｣
｢えーあるんですか！？俺の目標決まった、自立するまでにヒョンを酔わせる！｣
｢お〜、やってみろ〜｣
楽しそうに笑いながら再びお酒を飲んだ。
ほろ酔いのフワフワとした気分のままそんなミンソクさんを眺めて、ぐいっと残っていたお酒を飲み干した。
｢わたくしお手洗いに行って参ります！｣
｢いってらっしゃあい｣
先輩の気が抜けるような声に笑ってその場を離れた。
足元は既にふらついていた。
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K(プロフ) - さえさん» そう言っていただけるととても嬉しいです(;_;)コメントもたくさんくださって本当に力になっています！ありがとうございます！！ (2018年3月15日 18時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - グロリオサさん» 他の作品も読んで下さっているんですね、ありがとうございます…！ありがたいうえに私には勿体無い言葉ですがとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします(^^) (2018年3月15日 18時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 暗いとか思ったことないです！切なさもあり心温まるストーリーを書かれるkさんの言葉の紡ぎ方がとても大好きです！更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年3月14日 0時) (レス) id: 74d5d29218 (このIDを非表示/違反報告)
グロリオサ(プロフ) - Kさんが書くお話はどれも切なくてハラハラしながら時間を忘れて読んでしまいます。いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2018年3月13日 17時) (レス) id: e0624b2322 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ケイカさん» コメントありがとうございます！私にはもったいないお言葉…(;_;)もう少しお話は続きますのでこれからもよろしくお願いします！ (2018年3月13日 7時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年1月31日 22時
