56話 ページ8
｢あと3秒遅かったらバレてたからな｣
顔を上げるともう皆の目は届かないところにいて、セフンは壁にもたれながら腕を組み溜息混じりにそう呟いた
｢だって…｣
｢いきなり泣くのやめてよ、びびるから…今度は何？｣
面倒くさそうな顔をしながらも話は聞いてくれるらしい
冷たそうに見えるのに本当は凄く優しい人なんだ
だからモテるんだよねきっと
｢…嫌いって言ったのにいつも通りだから、辛かった｣
｢いや、分からないでもないけどそれを望んでたんじゃないの？｣
｢そうだけど！でも好きなんだもん！それなのにあんなにノーダメージみたいな顔されると流石に堪えるじゃん…！｣
｢ノーダメージ｣
｢繰り返すな馬鹿！私のダメージ2倍になった！！｣
｢あーもー分かったから泣くなってば！昨日と違って人多いんだから本気で誤解される｣
焦ったような顔をしながら両手で私の頬を挟み少し乱暴に涙を拭った
｢でもまぁ、少し頑張った甲斐はあったかな。無駄に疲れた｣
｢え？何を頑張ったって？｣
｢いやめちゃくちゃ頑張ってたじゃん！？え、何、俺が何の意味も無くあんなこと言ったとでも思ってんの！？｣
頬を挟んでいた手に力が入りおもいきり顔が潰れた
こういうとこ容赦無い、私一応女なんだけど
｢何か理由があるんだろうと思ったから話し合わせたでしょ…！あれになんの意味があるの？｣
｢とりあえず今日は様子見だったけど、うん。まぁ任せといてよ｣
今度は得意気な顔でそう言い大きく伸びをすると歩き始めた
｢戻ろ｣
振り返りながらこちらを見る顔はどこからどう見てもかっこいいのに、どうしてこうも恋愛に発展しないのだろうかセフンとは
｢ねえ、私にドキッとしたことある？｣
ちょっとした好奇心でそう尋ねると今まで見た事も無いくらい顔を顰め足を止めた
｢あるわけないじゃん｣
｢あはは！だよね、私も無い｣
こんな距離感だから、女友達よりも色んなことが話せるのかもしれない
まぁここまで距離が縮んだのは昨日からなのだけど
｢かっこいいとは思うんだけどな〜｣
｢可愛いとは思うよ俺も｣
｢なんかこんな事を普通に話せちゃう時点でもうなんか色恋沙汰に発展しなさそうだよね｣
｢だから今こうやって一緒にいるんじゃん｣
｢だね。今後ともご迷惑をお掛けしますがよろしくお願い致します｣
セフンはニヤリと笑うと再び前を向いて歩き始めた
素直に頼れる存在がいることが、とても心強かった
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
