83話 ページ35
｢高校に入ってからセフニとも仲良くなって、そして俺と会わない間にもきっと色んな出会いがあったでしょ？そうやって色んな出会いがあって色んな人と関わりあって…その時のAの気持ちを大事にしたかった｣
｢何そのお人好し…全然嬉しくない…｣
｢あはは、我ながら馬鹿だなぁとは後々思ってたよ｣
もう、期待していいよね？
自惚れなんかじゃ無いよね？
信じ難いけど、私と同じだと思って良いんだよね？
｢ミンソク、私｣
思い切って今度こそ自分の気持ちを伝えようとすると、涙を拭っていた指はそっと私の唇に触れて声を遮った
｢駄目。先に言わせるとかかっこ悪いじゃん｣
微笑むミンソクが苦しくなるくらいかっこよくて、胸を打つ心臓は今までにないくらい忙しない
そっと指を離すと目を閉じ、小さく息を整えるとゆっくりと目を開けた
すごく綺麗な目をしていた
｢ずっと前から…きっとAが思うよりずっとずっと前から、好きだった｣
1度止まった涙は壊れたように溢れ出した
ずっと望んできた事だけれど、夢でもないとこんな幸せな言葉を聞けることなんて無いと思っていた
けれど、今は夢なんかじゃない
目の前にいるミンソクの口から、この耳で聞いたんだ
｢泣きすぎ｣
ちょっと呆れたように笑う顔が好き
そう言いながらも優しく頭を撫でてくれるところも好き
どんな時も優しく見守ってくれるところも好き
ミンソクには、好きしかないんだよ
｢ミンソク、好き、大好き…！｣
嗚咽混じりの声でようやく伝えられた想い
こんなにも短い言葉なのに、どうしてあんなに難しいんだろう
でも、だからこそ
とても大事で、宝物になるのかもしれない
｢おいで｣
優しく腕を引かれ、そのまますっぽりとミンソクの胸の中に収まった
暖かくて優しい柔軟剤の匂いと、すぐそこで聞こえる鼓動に余計に涙が止まらなくなった
｢やっとこうやって傍にいられる。良く頑張ったな、俺ら｣
泣き続ける私を宥めるようにポンポンと優しく頭を撫でながら、柔らかい声のままそう言って笑う
｢あの時は苦しいだけだったけど…｣
少しだけ体を離して私の顔を上げさせたミンソクは、男の顔をしていた
｢今はもう、違う｣
ふわりと唇が触れるとすぐに離し、1度目を合わせて私の頬を撫でると再び唇を合わせた
今までの隙間を埋めるようなキスはとても長くて
それでも私達が過ごしてきた時間と比べたら、ほんの一瞬だった
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
