82話 ページ34
｢あの…あのさ、ミンソク｣
何年も内側に閉じ込めておいた気持ちをどう言葉にしようか考えながら大好きなミンソクの名前を呼ぶ
好きだって言ったら、私達はどうなるのかな
今まで通りでなくなるのは分かっているんだ
ごめんねと言われるのか、それとも…ほんの数パーセントでも私に望みは有るのだろうか
｢ミンソクは…私のこと妹としてしか、見たことない？｣
緊張で震える声は自分でも笑ってしまいそうになるくらい
それでもミンソクは笑わずに真っ直ぐに私を見ていてくれた
｢俺にとってAは…ずっと前から俺が守っていくって決めた、大切な子だよ｣
涙が滲んで視界がぼやける
期待してしまいそうになるその言葉を、どのように受け止めるべきか
その時ミンソクの手が私の額に触れ、前髪をよけて傷を親指でなぞった
視線を上げると優しく微笑むミンソクが、いる
｢覚えてる？俺が守ってやれなくてこの傷がついちゃった時に言ったこと｣
｢覚えてる、全部覚えてるよ…｣
｢俺の気持ちはあの時からずっと変わってない。いや、ちょっと違うな…あの時より前からずっと、変わってない｣
私にとっては信じ難い言葉をすぐには飲み込むことが出来なくて、それでも涙が頬を伝ったのが分かった
｢前にも言ったじゃん、1度彼女が出来たことがあるって。その時はちょうどAと会わなくなった時で…ずっと貫き通してきた気持ちが揺らいだ。それが情けなくて、ほんとはずっと隠しておきたかったんだけどね｣
話しながらおでこから頬に降りた指は優しく涙を掬いとってくれる
その指先からミンソクの想いが内側へと入り込んでくる気がした
｢たぶん、周りから見たら俺がAにすることは全部妹のように接してるように見えてたと思うんだよね、実際そう見えるようにしてきたし。そうしてた1番の理由はAの気持ちを優先したかったから｣
｢私の、気持ち…？｣
｢Aって昔からあまり男の友達っていなかったじゃん。俺とジョンインばっかりと一緒にいたから。だから…なんていうのかな、他を知らなすぎるっていうのかな…1番近くにいる人が特別な人だと錯覚する？っていうの？｣
言いたい事が何となく分かった
ミンソクはやっぱり昔から私の気持ちには気付いていた
でもその気持ちが本物なのかどうか、昔の私には判断出来なかったのではないか、という事なのだろう
ミンソクしか知らないからミンソクが好き
そう錯覚しているのかもしれない、と
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
