77話 ページ29
暫くお酒を飲みながら歩くだけの時間が続いた
せっかく一緒に歩いているのになんだか勿体なくて何か話そうと話題を探しながら最後のひと口を飲み干した
ゴミ箱に缶を捨て、再び歩き始めようとした時手首が捕まった
もちろん私を引き留めているのはミンソクで、真剣な表情でじっと私を見ていてどくんと大きく胸が跳ねた
｢俺の家、来る？｣
突然の発言に咄嗟に言葉が出てこなくて口を開けたままミンソクを見上げた
何？どういうこと？
何でいきなりミンソクの家に？
｢えっと…何で？｣
｢セフニの家には行くけど俺の家は行きたくない？前はあんなに行きたがってたのに｣
薄らと口元に笑みは浮かべているけど目は笑っていなくて、少し悲しそうな目だ
こんなミンソク、知らないよ…
｢違うよ、なんでそんな言い方するの…？いきなりそんな事言うからじゃん、もう夜も遅いのに今から行ってどうするのかなって思っただけで…｣
｢もっと一緒にいたいから｣
想定外の言葉に再び言葉が出てこなくなってしまった
そんなふうに言われたら都合の良い解釈をしてしまうんだってば
こんなのいつものミンソクじゃない
もしかして、酔ってる…？
お酒は強いって言ってたけれど疲れていたりしたらお酒の酔いが回るのが早かったりするのかもしれない
｢ミンソク、疲れてるの…？｣
ミンソクは大きなため息と共に深く項垂れた
やっぱり、そうなのかも
｢うん、そ。疲れてるの。疲れすぎて1人で歩くのもしんどいから、一緒にいて｣
｢え、大丈夫…？肩貸す…？｣
｢ううん。隣にいてくれるだけで良いよ｣
そう言われても1人で歩くのもしんどいと言われたら不安になる
控えめに腕を支えるようにしながら隣に並ぶとミンソクが優しく微笑むから心拍数が急激に上昇した
｢Aって変に純粋だよね｣
｢何それ、褒めてるの…？｣
｢褒めてる褒めてる。嘘も下手だし｣
ますます褒められてる気がしない
なんだか面白くなくて口を尖らせているとミンソクは隣でケラケラ笑っていてなんだか上機嫌だ
やっぱり少し酔っているのかもしれない
行き先を私の家からミンソクの家へと変更し、家に着くととりあえず上がってみたもののどうするべきか分からず靴を脱いだその場所に立ち尽くした
今ならまだ終電もある
でももう少し一緒にいたい
でもミンソクは早く寝たいかもしれない
悩んでいると部屋の奥からミンソクが手招きをしたので、緩む頬をなんとか隠して小走りで中に入った
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
