71話 ページ23
お昼は皆に誤解されたまま会うのが嫌だとごねて、私の事は気にせず会いに行ってくれと言い聞かせなんとか1人で学食に行かせた
暫くは学食に行くつもりは無いし、私に合わせてジウが我慢する必要も無い
もう少し時間をくれればきっとまた一緒に行けるから、それまではこうして1人で過ごそう
空き教室の隅でコンビニで買ったサンドイッチを頬張った
1人で食べたら全然美味しくないや、味がしない
無理矢理詰め込んだ最後の一口を噛み締めている時、突然ドアが開く音がして飲みこみ損ねたサンドイッチが喉につまりむせ込んだ
むせて滲んだ涙を拭ってから顔を上げた時、目の前にペットボトルがあった
そこからさらに視線を上げると、そこにいた人物に呼吸が止まった
｢飲みな｣
立ったまま私を見下ろし、ペットボトルの水を差し出すミンソクがいたる
こんな状況を予測など出来るはずもなかった私は動揺と混乱で暫くあわあわと慌てふためいて無意味に立ち上がっては座って、を3回は繰り返した
｢ほら｣
ミンソクはペットボトルの蓋を開けて私の手を取るとそのまま持たせた
一瞬触れただけの手はとても冷たかった
冷たかったのに、私の体温はどんどん上昇していく
｢ありがとう…｣
絞り出した声は今にも消えてしまいそうで、自分の声じゃないみたいだ
どうしてここにミンソクがいるのか
聞きたいことも聞けずに受け取った水を一口飲んですぐに机に置いて顔を伏せた
どんな顔してミンソクに会えっていうの？
もう少し考える時間くらいくれたって良いじゃないか
｢あんまりそんなふうに避け続けられると、流石にきつい｣
表情は伺いしれないけれど声だけで悲痛さが伝わってきて、じわじわと目元が熱くなっていく
｢俺のせいだってことくらい分かってる。分かってるけど、謝りたくない｣
謝って欲しいなんて思っていない
けれどミンソクらしくない言葉に何か引っかかり、ゆっくりと目を上げた
ミンソクは私にキスした後に見た時と同じ顔をしていた
その顔はもう見たくないのに
そんな顔させたくないのに
｢セフニと付き合ってる？｣
首を横に振って否定した
声を出したらきっと、なんとか繋ぎ止めている糸が切れてしまう
｢家に行って、何も無かった？｣
首を縦に振って肯定した
私はミンソクしか見てない
｢それなら、良い｣
ねえミンソク
それはどういう意味？
私はミンソクが好きなんだ
そんなふうに言われたら、都合の良い解釈をしてしまうよ
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
