67話 ページ19
歩いている途中にひそひそと私たちの話をしている声が耳に入ってきた
こんな風に肩を抱かれるように歩いていたら怪しまれるに決まっている
｢ごめん、大丈夫だから…｣
｢いーからさっさと歩けよめんどくさい｣
｢泣いてる女の子にそんな口の聞き方する！？｣
｢Aだからね｣
ほんっと憎たらしい
けれど必要以上に優しくされたら崩れちゃいそうだから、今はこのくらいが丁度良いのかもしれない
｢今ひそひそと2人ってやっぱ付き合ってるの？って聞こえてくるんだけどどうすんのこれ｣
｢どうもこうも、前みたいにいつか違うって気付くでしょ。この状況でもそっちの心配するAがほんとにAすぎるわ…｣
｢Aすぎるって何｣
セフンはため息混じりに呆れたように話しながらも、しっかりと私を支え続けてくれた
本当に有難い存在だ
｢セフナ…ありがとね｣
｢何が？｣
｢全部だよ、全部｣
これには返事が返って来なかった
けれどそれが嫌だとか思うこともなくただひたすら歩いて、風を感じて、電車に揺られて、いつもと違う道を進んだ
｢ここだよ｣
セフンの声に顔を上げた時には色んな感情がごちゃごちゃしていて、今自分がどんな顔をしているのかも分からないけど、涙は止まっていた
大学から一人暮らしを始めたセフンの部屋はミンソクの部屋程では無いけど綺麗に片付いていて、あまり余計な物も置いていなかった
｢最近の男の人は綺麗好きなの？私の部屋より綺麗だよ…｣
｢これくらい普通じゃない？てきとーに座ってて｣
促されるままに床に座り部屋を眺めた
唯一散らかっているというか、整っていないベッドの上の布団を見て少しだけ笑った
私と同じだ、ここだけは
冷たいお茶を出してくれたのでお礼を言って受け取りひと口飲むと昂っていた感情も少し落ち着いた
セフンはじっと私を見ていて、話し始めるのを待っているように見える
元々話すつもりだったんだ、ちゃんと話そう
｢さっきミンソクも言ってたけど…ミンソクに、キスされた｣
小さく相槌を打つのを聞いてからゆっくりとあの日あった事を話し始めた
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
