66話 ページ18
｢…は？｣
さっきまでの低い声とはまた違う、呆けたような声がセフンの口から飛び出した
もういやだ、頭が痛い
どうしてわざわざセフンに言ったの？
ミンソクの事が心の底からわからない、最近のミンソクは本当にどうかしてる
｢Aに？ヒョンが？｣
｢そう。だから2人が付き合ってるのなら謝らないとでしょ｣
ミンソクは落ち着いた様子で話している
私は冷や汗が背中を伝っている程なのに、この差はなんなんだ
｢その前にどうしてヒョンはAにキスしたわけ？｣
まだ少し混乱した様子だけど冷静さをなんとか保って、と言った感じにセフンはミンソクを見据えながら聞いた
私はもう、顔なんて上げられなかった
｢ムカついたから…かな｣
｢どういう…｣
｢これ以上話すつもりはない｣
ミンソクの口調もなんだか少し、冷たさを感じさせるものになっていた
こんなのいやだ、私のせいで2人の関係がどんどん悪くなっていく
｢ねえやめてよ…私は別に…｣
｢ヒョンがどんな気持ちでAにキスしたのか知らないけど、Aの気持ち考えたことあんの？ムカついたからってキスして、その後Aがどんなに傷付くか少しでも考えた？｣
セフンの声に涙が滲んだ
私の気持ちなんて少しも話していないのに、全部分かってくれている
どれだけ傷付いたのか、理解してくれている
だからそうやって怒ってるんだよね？
｢何も分からないならそんなことすんなよ…そうやって自分の感情だけをぶつけるのは、卑怯だ｣
堪えきれなかった涙はテーブルにポタポタと落ちて、嗚咽を漏らすまいとぐっと息を殺した
聞こえるのは周りの雑踏だけ
ミンソクは黙ったまま物音一つ、たてなかった
｢A、帰る？｣
セフンの優しい声に小さく頷いた
もう授業なんて受けられる状態じゃない
散々泣いてゆっくり休んだから皆の前にも笑って立ってられるようになったのに、また振り出しに戻ってしまった
｢ヒョンはどうしたい？｣
その問い掛けにやっぱり返事は無かった
｢分からないならそうやって1人でずっとそこに立ち止まってれば良い｣
吐き出すようにそう言うと私の腕を引いて立たせ、そのまま歩き出した
泣き顔を誰にも見せたくなくて俯いたまま支えられるように歩きながらも周りの視線が気になった
｢ねえ…また変な噂立っちゃう｣
｢今それ心配すんの？変なやつ…｣
小さく笑う声に安心してさっきとは違う暖かい涙が一筋、頬に線を残した
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K(プロフ) - オさん» ありがとうございます、嬉しいお言葉...(;_;)セフンの話がTwitterで短いけど公開していますのでそこで明らかになります！ありがとうございます、これからもよろしくお願いします！ (2018年7月8日 14時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
オ - すごく面白かったです！セフンが主人公のこの事好きなのかなーと思っちゃいましたwとりあえず、感動しました！他の作品も読ませて頂きたいと思います！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 7dfbf1448b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Kuma Satokoさん» 初めまして、コメントありがとうございます！とても嬉しいお言葉です(;_;)他の作品でもお会い出来ることを楽しみにしてますね(^o^) (2017年12月28日 23時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
Kuma Satoko(プロフ) - 初めまして！Kさんの作品を読み漁っています(≧∀≦)こちらも一気読みして、興奮して鳥肌が…(笑)ミンソクさんステキ過ぎました(〃ω〃)素敵な作品ありがとうございます！また他の作品も読み漁らせていただきます！！ (2017年12月19日 13時) (レス) id: 03a0943bf5 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - kouさん» コメントありがとうございます！一気読みしてくれたんですね、嬉しいです(;_;)番外編も誰の番外編かはまだお楽しみ、にはなりますがいつか必ず投稿するのでお待ちください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2017年5月29日 22時
