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途方に暮れながら終電まで残り10分
どうすることも出来ずに立ち竦んでいた
野宿するくらいなら何時間かかっても歩いてジミンの家にでも行くべきか？と開き直り始めて駅に背を向けたところで目の前に人がいて声を上げて驚くとそこにいた人も驚いたのか数歩後ずさった
｢す、すみま……｣
本日2度目の遭遇
なんでここにあの人が？
私の目の前にいるのは間違いなくあの人だ
こんな偶然が2度も続くなんてことある？
｢あの｣
｢は、はぃい！｣
声を掛けられたことに動揺して思いっきり声が裏返って慌てて咳払いをした
それでもこの人はくすりとも笑わない
いっそのこと馬鹿にして笑ってくれた方がありがたかったよ今のは…
｢これ、あなたのですよね｣
私の目の前に突き出された鞄
それは間違いなく私のものだった
｢私のです！ありがとうございます！！わあ、やった！！｣
まさかここで鞄が返ってくるとは思わなくてテンションが急上昇した私は声を上げながら3回程飛び跳ねてた事に気付いてこれまた慌てて口を手で塞いだけれどやっぱり少しも笑わない
｢ごめんなさい、テンション上がっちゃって…あ、えと、どうしてここに私がいるってわかったんですか…？｣
偶然ここにいたとは思えない
届けるためにここにいてくれたのでは…？
｢悪いと思ったけど中身ちょっとだけ見て、定期入ってたからここに来るかなって｣
なるほど
確かに定期を見ればどの駅を使うかわかる
頭良い！
｢ありがとうございます、おかげで助かりました…！もう何時間もかけて歩いて帰る覚悟を決めたところでしたよ｣
｢どういたしまして｣
会話は自然と途切れた
ここで別れて帰るのが普通だろう
ただ、このチャンスを逃せばもう一生この人とは話せないんじゃないかと思った
だからこの場から動くことが出来ない
だからと言って何を話せば良いのかわからなくて黙ってしまう
…沈黙が辛くなってきた
｢あの｣
｢はっはい！｣
突然声を掛けられ再び声が裏返ってしまいさっきより大きめに咳払いをすると、その人は口を抑えて下を向いた
何だろう、と首をかしげると顔を上げたその人の顔が、ほんの少しだけ笑っているように見えて、弓で心臓を射抜かれた気がした
｢いや、終電逃しますよ｣
｢え？あぁあ！そうだった！すみません今度またお礼しに行きます！！本当にありがとうございました！！｣
終電のことをすっかり忘れていた私は走って電車へ乗り込んだ
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K(プロフ) - こぶるどっくさん» とてもキリの良いところでコメント下さったみたいです！笑 ありがとうございます、嬉しいです(; ;) (2017年6月20日 21時) (
レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
こぶるどっく(プロフ) - Kさん» ええ！！そうなんですか！！笑笑ビックリです^^どんどん他の作品読んでいきますね！！ (2017年6月20日 0時) (レス) id: baab207a54 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - こぶるどっくさん» 初めまして！1年前くらいの作品で文章も拙いのに…とても嬉しいです(; ;)そして投稿日見たらちょうど1年前の今日投稿していて驚きました笑 ありがとうございます、他の作品でもお会い出来ると嬉しいです(^o^) (2017年6月19日 21時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
こぶるどっく(プロフ) - 初めまして！読ませていただきました！！正直に泣きました。すっごく好きな作品になりました。これからも応援させて頂きます！^^ (2017年6月19日 7時) (レス) id: baab207a54 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆんさん» 初めまして！そう言って頂けてとても嬉しいです(; ;)番外編もあるので是非！またどこかでお会い出来ると嬉しいです(^o^) (2017年6月16日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2016年6月19日 10時
