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少しの沈黙が続き、家に帰ろうと声をかけ立ち上がった
雨は止みそうになくて、しきりに屋根や地面を打ち付けるその音がやけに耳についた


ベッキョンくんの傘に入って歩くから自然と距離は縮まって少しだけ触れる肩が逆にもどかしい


そのまま会話もせずに家の前に着いてしまった


「それじゃあ…風邪ひかないようにあったまってくださいね」


そうやって笑いながら言うから我慢出来ずに涙が零れ、それを見たベッキョンくんは慌てたように私に近寄って様子を伺ってきた


「ど、どうしました?どっか具合悪いですか?」


何でそうなんだろう
違うよ、そうじゃないんだよベッキョンくん


「お願いベッキョンくん…辛い時は笑わないで…前に言ったように、甘えてよ…今のベッキョンくんボロボロだよ…」


私に伸びていた手は途中で止まり、そこでぎゅっと握り締められた


「あの時そうしてあげられなかった私が悪いのはわかってる…でも今、私ここにいるよ?私はベッキョンくんに会いに来たんだよ?」


「俺は…」


「全部、聞くよ」


こんなに小さいベッキョンくんは初めて見た
きっと押し潰されそうなんだ
1人で抱え込めるものじゃないんだよ


「あったかい飲み物飲みながら話そう?」


「…ありがとうございます」


そのまま私の部屋に入り、わたしはタオルを肩にかけてホットココアを作って戻るとベッキョンくんは視線を下げたまま座っていた


カップを渡すと少しだけ指が触れて慌てて手を離すとベッキョンくんは少しだけ笑った
その顔の意味はわからないけど、凄くドキドキしてしまう


「Aさんシャワー入っても良いですよ、風邪ひきますし」


「ううん、大丈夫。それより今は話が聞きたい」


「でも」


「良いの」


「…わかりました」


ベッキョンくんは息を吸い込むと、ゆっくりと話し始めた


「たぶん、ヒョンから聞いたと思うけど俺の母さん、ほんとは病気で
俺に嫌われるような事言ってたのも全部本当は嘘で…でも、一緒に暮らさないかって言ったのだけは本音だったんだって

それなのに俺ははなから何も信用しないで責めるような事ばっか言って何も知ろうとしなかった

だから、倒れた時に本当のことをヒョンの方の母さんに聞いたとき凄い後悔した
もっとちゃんと知ろうとしてたら、もしかしたら…こんな事にならなかったかもしれないのにって」


やっぱりそうなんだ
全部自分のせいだって、自分のこと責めてるんだ


ベッキョンくんはやっぱり、優しすぎるよ

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K(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!他の作品もどうぞよろしくお願いします(^o^) (2017年2月20日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すっごいよかったです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: 16c6a36ad1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - たまさん» ありがとうございます、嬉しいです(;;)頑張って更新してくのでよろしくおねがいします! (2016年5月3日 9時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
たま - 今までみた作品の中で一番楽しく読めた気がします!べっちゃん最高です~~頑張ってください!! (2016年5月3日 1時) (レス) id: df63ab58aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年3月26日 12時

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