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「頼っちゃいけないと思ったから」


いつものベッキョンくんからは想像も出来ないくらい弱々しい声で話し始めたその声を聞き逃すまいと少しだけ耳を寄せた


「ヒョンに聞いたんですかね?母さんのこと」


頷くと自嘲的な乾いた笑いをもらして言葉を続けた


「死んだって連絡来てからどうしたらいいかわかんなくてAさんに電話した…けど、出なくて…次にチャニョルに電話もしたけど出なくて…1人で焦ってたらAさんが来てくれたけど言い出せなくて…そしたら」


言葉を止めて私をちらっと横目で見てまた視線を前に向けた


「Aさんからチャニョルのにおいがした」


ミンソクさんが気付いたように、ベッキョンくんも気付いていたんだ
それも、チャニョルくんといたこともわかってしまうなんて


「Aさんがもしチャニョルのこと好きなら、俺がAさんに頼ってばっかじゃ駄目だって思って」


「違う私は…!」


「だって、一緒にいたくらいじゃそんなににおいって移るもんじゃないし」


「それは…」


「早く言ってくれれば俺だってあんなに家にお邪魔したりしなかったのに」


笑いながら言うけど、空元気なのはバレバレで


このままだと苦しくて仕方が無い
拒絶された私に良い結果なんて待ってると思えないけど、でも


「私が好きなのはチャニョルくんじゃない」


「じゃあなんで」


「ベッキョンくんの馬鹿」


「え?」


色々言いたいことがあり過ぎて
何故かそんな事を口走ってしまった


「ごめん、そうじゃなくて…」


今すぐにでも好きだと伝えたかった
でもきっと今じゃない


こんな弱ってる時にそんな事まで抱え込ませちゃいけない
困るに決まってるもん、私が好きだって知ったら


「学祭が終わったら、話す」


「学祭が…?」


「うん、出るよね?」


ベッキョンくんは少し黙った後頷いた


今話してしまえば楽になれるのかもしれないけど、きっと今は楽しみにしてる学祭に専念したいはずだから
だからそれまではこの気持ちは秘密にしておくんだ


「俺も…学祭終わったらAさんに話したいことがあります」


私に話しって…
それは私にとって良い事なのか悪い事なのか
そんなのわからないけどすべて受け止める
私に出来るのはそれくらいだから


だから静かに頷いた

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K(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!他の作品もどうぞよろしくお願いします(^o^) (2017年2月20日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すっごいよかったです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: 16c6a36ad1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - たまさん» ありがとうございます、嬉しいです(;;)頑張って更新してくのでよろしくおねがいします! (2016年5月3日 9時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
たま - 今までみた作品の中で一番楽しく読めた気がします!べっちゃん最高です~~頑張ってください!! (2016年5月3日 1時) (レス) id: df63ab58aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年3月26日 12時

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