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走った甲斐あって終電には間に合った
遅くなったのに送ってけなくてごめんねって言ってくれるけど、たぶん送っていかないのにはさっきの事も関係しているんだと思う


「暗いから気を付けて帰ってよ!あ、ちゃんと学祭見てきてよ!?」


「もちろんだよ、楽しみにしてる」


チャニョルくんがいつも通りにしてくれるから、私も精一杯いつも通りに笑って返した
そうすると安心したように笑うからまた涙腺が刺激された


なんとかこらえて手を振って電車に乗ると一気に緊張がとけて涙が出てくるのを両手で目をおさえつけた


全然気付かなかったよチャニョルくん
それに私がベッキョンくんのこと好きだって事も、気付いてたんだね


家まで歩いている間も涙は止まらなくて、本当に私の涙腺はどうしてしまったんだろうとだんだんおかしくなってきて少し笑った


人に好かれることは嬉しいことなのに、その気持ちに答えられないとこんなにも辛いだなんて思わなかった
そういえばあの人と別れた時も涙が止まらなかったなぁ


家の前まで来た時ベッキョンくんの部屋に明かりがついていて電話をかけ直すか悩んだ


悩んだ挙句そのままインターホンを鳴らしてみると返事があったので名乗るとちょっと待っててください、と言った数秒後にドアが開いた


「ベッキョンくんごめんねさっき、電話出れなくて…帰ってきたから電話じゃなくて直接用事あるなら聞こうかと思って」


「あ〜いいんすよ全然!間違って通話ボタン押してたみたいで!」


「あ、そうだったの?」


「そうそう!お騒がせしました」


そう言った後ベッキョンくんは顔を少ししかめて、それから私を見た後に目を泳がせて目をそらした


……なんだ?


「俺明日バイトだから今日は寝ますね!じゃあまた」


「え、あ、うん?あ、明日ご飯は?」


「大丈夫です!あ、しばらく要らないですよ、夜遅くなるから」


そう言う間もあまり目を合わせてくれなくて内心かなり動揺していた


どうして?
何かしてしまったのだろうか


「じゃあおやすみなさい、Aさんもゆっくり休んで下さいね」


「ありがとう…おやすみ」


閉められたドアの前でしばらく立ち竦んだ
拒絶された
たぶん、そうだ


電話に出なかったから?
それとももう私といる事に嫌気がさした?
優しいからもう一緒にご飯食べる必要ないってはっきりと言えない?


今日の出来事は私のキャパシティを超えている
パンクしそうだ


どうしたら良いんだろう
どうするべき…?

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K(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!他の作品もどうぞよろしくお願いします(^o^) (2017年2月20日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すっごいよかったです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: 16c6a36ad1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - たまさん» ありがとうございます、嬉しいです(;;)頑張って更新してくのでよろしくおねがいします! (2016年5月3日 9時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
たま - 今までみた作品の中で一番楽しく読めた気がします!べっちゃん最高です~~頑張ってください!! (2016年5月3日 1時) (レス) id: df63ab58aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年3月26日 12時

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