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前はベッキョンくんの部屋だったから今日は私の部屋に集合することにした


時刻もまだ日は変わっていないにしても遅くなるかもしれないということで部屋着に着替えてから来るそう


どんな話をするのか想像もつかなくて、私が聞いてもいいのかいまだに不安だった


少しすると、インターホンが鳴ったので走って玄関へ向かいドアを開けるとベッキョンくんが少し驚いたような顔をして立っていた


「えっと…?」


「あ、いや、ドア開くの早くてびっくりした」


なんかちょっと恥ずかしい
張り切ってるみたいじゃん


「あはは…あーえっと、うん、とりあえず早く上がって!」


そそくさと中に戻りキッチンへ向かった
なんか駄目だ、うまく話せない
とりあえず落ち着くんだ私…!


飲み物を用意して戻ると前とは違って最初から足を崩して座り、部屋を見渡していた


「どうぞ」


「ありがとうございます」


ふわって優しい顔をして笑うから胸が高鳴った
好きだって意識し始めてからこの顔を見るとドキドキしてまともに見てられない


少しの沈黙が続き、ベッキョンくんが小さく咳払いをしたと思うとすっと私を見据えた


「今からノンストップで話しますね、そんな長くはないんで」


「うん」


頷くとまた、優しく微笑み、ひと呼吸置いて話し始めた


「俺には本当の家族がいなくてヒョンの所で過ごしてきた。そう言いましたよね。

けど少し、嘘をつきました

確かにそうだったけど、大学に入ってから
俺のほんとの母さんが現れたんです」


ほんとの…?
ほんとのって…それって、ベッキョンくんを生んだ人ってこと?


「最初はなんの冗談かと思いましたよ。
だって今まで一切連絡も無かったし、むしろもうこの世に居ないんじゃないかとも思ってたくらいだし

でも、俺の名前や誕生日、どこの施設にいたか、他にも身内じゃないと知らないようなことまで知ってた

でもいきなり現れて私はあなたのお母さんよって言われてもそんなの納得行かなくて
だから今さら何の用か聞いたんですよ

そしたら、今からでも一緒に暮らさないかって
そう言われました」


どこか遠い目をしながら話すベッキョンくんの表情からは何も読み取れなかった
怒りでも無く、悲しみでもなく、喜びでもない
私が知らない表情をしていた


あえて言うのなら
あの雨の日に見た目


それに近い気がした

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K(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!他の作品もどうぞよろしくお願いします(^o^) (2017年2月20日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すっごいよかったです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: 16c6a36ad1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - たまさん» ありがとうございます、嬉しいです(;;)頑張って更新してくのでよろしくおねがいします! (2016年5月3日 9時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
たま - 今までみた作品の中で一番楽しく読めた気がします!べっちゃん最高です~~頑張ってください!! (2016年5月3日 1時) (レス) id: df63ab58aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年3月26日 12時

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