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そこにいたのは、紛れもなくチャニョルくんだった
どうしてここにいるんだろう
さっきまでベッキョンくんと女の子と一緒にいたのに


「こんな所で何してるんですか?」


「チャニョルくんこそ……どうして?」


「いや、さっきAさんぽい人が走ってくの見えたから追いかけてみたんですけど…なんか辛そうな顔に見えたから」


見られてたんだ…
辛そうな顔してんだ、私


「そんなこと無いよ?…チャニョルくんは1人?」


誰といたか知ってるけど、わざとそう聞いた
彼女なのかな?あの子達…


「さっきまでベッキョニと友達と一緒にいましたよ!てかベッキョニのバイト先に押しかけたっていうか」


そうだったんだ
友達、か
でもチャニョルくんの友達ってだけでベッキョンくんの彼女かもしれないよね


「そっか」


ああ、馬鹿みたいだ
勝手に深読みして落ち込んでるなんて
あの子がベッキョンくんの彼女でもそうじゃなくても
私がベッキョンくんの彼女になれるわけじゃないのに


いつからこんなに欲張りになってしまったんだろう
ただのお隣さんじゃん、私


「Aさん、本当にどうしたの?辛いことあったんですか?」


私が腰掛けているベンチの前にしゃがんで覗き込んでくる大きな目
ほんっと綺麗な目だなぁ…


「ううん、何も無いよ。それよりチャニョルくん、皆のところ戻らなくていいの?」


「あーそうだ!ちょっと待っててってそれだけ言って来ちゃったんだ」


「じゃあ早く戻らないとだよ」


笑えてるのかわからないけど、今出せる精一杯の笑顔でそう言った


それなのにチャニョルくんは困ったように眉を下げてその場から動かない


「そんな顔されちゃ俺どうしたらいいかわかんないよ…」


どんな顔してるんだろう
そんなひどい顔してるのかな


「大丈夫だよ、早く戻らないと皆心配するって!」


「Aさん、泣いたの?目赤い」


「あくびしただけ」


「鼻声ですよ」


「風邪気味なんだよね」


今度はムスッとした
ベッキョンくんもだけど本当に表情がコロコロ変わる


「ごめん、大丈夫だから…ちょっとだけここで休んだら帰るから戻りなよ心配かけちゃうってほんとに」


「も〜Aさん頑固!今は1人になりたいんですか?」


違う
1人になりたくない
すごく寂しい
でも、年下の男の子にそんなこと言えないよ


「うん」


「そんな顔には見えないけどなぁ」


そう言うと私の横に腰掛けた
優しくされると泣きたくなるよ、チャニョルくん

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K(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!他の作品もどうぞよろしくお願いします(^o^) (2017年2月20日 18時) (レス) id: 2082ebeeaa (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - すっごいよかったです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: 16c6a36ad1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - たまさん» ありがとうございます、嬉しいです(;;)頑張って更新してくのでよろしくおねがいします! (2016年5月3日 9時) (レス) id: c9ee003b2a (このIDを非表示/違反報告)
たま - 今までみた作品の中で一番楽しく読めた気がします!べっちゃん最高です~~頑張ってください!! (2016年5月3日 1時) (レス) id: df63ab58aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年3月26日 12時

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