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Chapter#0 ページ1
【とある日】から数ヶ月前の話。
少女は、中学生として中学校放課後、大人しく家路について居た。
午後4時。流石に夕方でも、とても明るい。暑い。
半袖の夏制服を着た姿は静かに、前を進んだ。
三葉枝駅から徒歩数分、103本目の並木の先に有る踏み切りに差し掛かった。
うん悪く、丁度遮断機がゆっくり下りた。
塞がれた道の先。彼女の興味を引くものがあった。少女の視力の良い目に映ったのは、白だった。
突然見えた、少女には名前の分からない白がかったグレーの髪に白い肌。
ゆるい服装で細長いシルエット。
見返り、ミステリアスに微笑んだ。赤い目の男子。
「(目が、合った…?)」
笑みをたたえる端麗な顔は、計算し尽くした雰囲気が混ざり合う。
少女に悪寒が走る。
「初めまして。羽川ミカ」
電車が通り過ぎる間際に聞こえた魅惑的な声。
蝉の声も。
子供の声も。
電車の音も。
全て、ノイズの様に赤い目の彼の声の後に続いた。
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作者名:園宮雨 | 作成日時:2016年12月16日 21時