48話 ページ1
フジside
キヨ「フジー。」
フジ「なに?」
キヨの家に来て動画を一緒に撮った。
Aちゃんは今学校でいない。
キヨ「Aが、兄離れをしようとしている。俺はさみしいんだ。」
なにを言いだすかと思えばシスコン発言。
フジ「Aちゃんももう高校二年生でしょ。遅いくらいだと思うけど?」
キヨ「いや!ほんとついこの間まで俺に頼りっきりだったのに、数日前に自分で頑張る。俺の力は借りないって…。何でいきなりそんな変わるんだよ。」
確かにさみしくなるだろうけど友人に言って変わるものではないだろう。
フジ「てか、妹離れできてなくてどうするんだよ。」
キヨ「…………。」
いきなり黙り込んだ。厳しいこと言った記憶はないのだが。
フジ「Aちゃんはもう大人なんだから。キヨが大人にならないでどうするの。」
キヨ「……そうだよな。」
少し静かになって言う。こんな風に妹のことで本気になれるものなのかと感心してしまう。
だが、わからなくもない。
フジ「妹って…、大切だよね。可愛げがなくても妹は可愛いものだよね。」
キヨ「そうなんだよ。俺にはあいつがいないとダメなんだ。あいつも俺がいないと…今まではダメだったんだよ。」
キヨは静かに話していく。その様子を見ていることしかできなかった。下手に口出しができず聞いているだけになった。
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作者名:琥珀 | 作成日時:2018年12月28日 22時