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「好きな人」 ページ10

*

「そういやAちゃんは好きな人とかいないの?」


「えっ」





屋上から教室に戻る途中、我妻先輩が言った何気ない一言によって私はその場に固まってしまった


まさか聞かれるとは思ってなかったからだ





予想外の質問に困惑して言葉に詰まってしまう



  "私の好きな人"






「おいA!!さっさと来ないとおいていくぞ!!!」

「伊之助!Aは女の子なんだ!歩幅を合わせてあげないと!!」





遠くから伊之助の催促する声が聞こえる




「……あーごめんねAちゃん!困らせちゃったかな?気にしないで行って行って!」




それに我妻先輩も気づき、私の背中を軽く押してくれた





「……すみません」






一言そう告げて炭治郎たちのもとに駆け寄る






(あの時私はどう答えたらよかったんだろう……)






≪そういやAちゃんは好きな人とかいないの?≫






我妻先輩の声が頭に響く


繰り返し、繰り返しその部分だけ私の頭に流れ込む。




…ああいう類の質問はこの先もある……と、思う。

だって私たちは今、そういうお年頃だもん



だけど



私は、その度にあぁいう風に固まってしまうのだろうか







(お兄ちゃん……)





私の好きな人





ずっと、ずーっと前から




私はお兄ちゃんが好きだった



兄ではなく、一人の男として


私は、ずーっとお兄ちゃんを見ていたんだよ






≪A…?≫




「っっ」








―…アレは私を苦しめる呪いでもあった









お兄ちゃんのことを考えると嫌でも思い出してしまう



とある夏の日の出来事









≪ぁ、ゴミがくっついてたから!! 取っただけなの!起こしてごめんっ≫








私は





兄であるあの人に








「5時間目はこれでおしまいだ!!!各自しっかり予習をしておくように!!!」


「きりーつ、れい」


「「「ありがとうございました」」」




「A大丈夫か?」


「え…?」


「今日授業中ずっと上の空だったから」


「あー……えと、ちょっと寝不足でウトウトしてた、かな」



「そうだったのか…あんまり夜更かししちゃだめだぞ!」


「そうだね、気を付ける」








正直、炭治郎や伊之助の事を羨ましいと思った。



好きな人と結ばれている2人が



好きになった人がちゃんと付き合える相手だということが






「はぁ…」









思い出す あの夏の日のこと








私は眠る兄に









_______…キスをした。

「音楽」→←「不死川玄弥」


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設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 倉狩莉緒菜   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:倉狩莉緒菜 | 作成日時:2020年4月26日 16時

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