【宇髄天元】この恋、遂げてみせるよ【我妻善逸】 (ページ44)

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「泊まり」ページ44

*

「ふぅー!くったくった!!」

「伊之助すごい沢山食べてたな」

「私達もつい食べ過ぎちゃったわね」

「もうお腹いっぱい…」

「でもそろそろ帰らないと、明日も学校だし」

ﾁﾗｯと部屋の壁にかかっている時計で時間を確認する炭次郎

もう既に21時を過ぎている

「早く帰らないと補導されちゃうかもな
取りあえず帰る支度をー…って伊之助お前寝るの早くない!?」

アオイ先輩の膝の上で気持ちよさそうに眠る伊之助をみて揺さぶる善逸

「ちょっとー!!この人起きないんですけど!?!?」

「えぇっ」

「…伊之助さんお腹いっぱいになるといつもこうなの…」

はぁっと軽い溜息をついて額に手を当てるアオイ先輩

その顔はまるでやってしまったと言わんばかりの顏

「じゃぁ皆私の家泊まっていけばいいんじゃない……?」

「え!?」

「いやでもそこまでは流石に……」

「そうですよ!伊之助さんなら殴ってでも起こしますから!」

「私は別に大丈夫だよ?? あ、でも皆がよければだから……あぁ!あとはお母さんが車で送ってくれるかも」

「いやいやいや!もっと申し訳ない!!」

「え～」

このままじゃ拉致が明かない様な…アオイ先輩が伊之助の事を殴ってでも起こすって言ってるけど……

「ﾝｺﾞｫｰ……」

ありゃしばらく起きないよ絶対

かと言って起きるのを待っていたら高校生の補導時間を周ってしまうだろうし…

「……はい!もう決定!!今日は皆うちに泊まる事!!!って言う事でカナヲ先輩たちはご自宅に連絡してくださいね!!お風呂沸かしてくるのでそれまでに済ませておくように!!」

半ば無理やりに話を進めて私は浴室に向かう

幸い私の部屋は広いし、このくらいの人数の寝床は確保できる

学校からもそんなに遠くないしね

「えーっとー…シャンプーとリンスはまだあるね、ボディソープの詰め替えは……あった」

てきぱきとお風呂の準備を進めリビングにいるお母さんに声をかける

事情を説明すればお母さんは快く承諾してくれた

「明日の朝ごはん張り切っちゃうわ～!」

「ｱ､ｱﾊﾊ…ほどほどで…」

再び自室に戻る頃には皆それぞれ電話で事情を説明している所だった

「あっ、A良い所に…」

「どうかしましたか?カナヲ先輩」

「あの…姉さんがAに代わってほしいって」

「私…!?」

カ、カナヲ先輩のお姉さん直々に……!!!

ひぇ…緊張する…