「桜の花びら」 ページ3
―…春 桜の花びらが春風に乗ってヒラヒラと舞っている中
「……ここが、キメツ学園」
今日から私は、キメツ学園の高等部に通う
門には"ご入学おめでとうございます" の立て看板
その門に慣れたように入っていく人々は、中等部から通っている人が大半だからだろう。
私はと言うとこのキメツ学園とは全く違く学校に中学は通っていた
そんな私がなんでこの学校に入ったのか
(……お兄ちゃん、どこかな)
この学校には私のお兄ちゃんが働いているからだ
もちろん、兄にこの学校を受験していることは内緒にしている
会った時に驚かせたいからだ。
(どんな顔するかなぁ…)
今から驚く兄の顔を想像しただけでニヤけてしまう
長ったらしい入学の挨拶はそんな事を考えていたら、すぐに終わってしまった
(えーっと、私のクラスはー……1組か)
名前の順番的に前のほうなので、案外クラスは早く見つかった
……にしても
クラスにやって来たはいいものの、やっぱり中高一貫なだけあって周りはすでに友達という関係性が成り立っていた。
(そーだよね、普通そうだよね)
私みたいに中学違う人がここに高校から通う人なんて、そうそう居ないよね
「はぁ……」
窓辺に突っ伏して校庭に咲く桜を見つめる
ヒラヒラと舞って、どこまでも飛んでいく
(………お兄ちゃん)
私のこの想いは
本来ならば抱いてはいけない感情
だからこの桜の花びらのように……
「あっあの…宇髄さん、でいいのかな?」
「…はい?」
「えと、なんだか悲しむ匂いがしたからどうしたのかなって思って…」
……悲しい…匂い?
「あっ! すまない!! 俺の名前は竈門炭治郎、同じクラスだよ」
「あぁ、よろしく…?」
軽い自己紹介を交わすと先程の話に戻された
「なにか悲しいことでもあったのか? お祝いの日にそんな悲しそうな匂いをさせているのは君だけだ」
「…さっきからその悲しい匂い?とかって、何なの?」
「俺は人一倍"鼻"が良いんだ。だから人の感情を匂いで判断することが出来る!」
「…へぇ、すごいね……?」
にわかには信じがたい内容だが、悲しんでいたことに違いはない。
かといって、あって数分程しか経っていない竈門くんに話すことの出来る内容でもない。
「…何でもないよ、少し緊張しているだけ」
―…そう言って嘘を吐いた。
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作者名:倉狩莉緒菜 | 作成日時:2020年4月26日 16時