「音楽」 ページ11
かくいう私とお兄ちゃんは、本当の兄妹じゃない。
(6時間目は…音楽かー…)
「A、次の移動もう行けるか?」
「うん、行けるよ」
「じゃぁ行こうか!」
私が小学2年生の時、お母さんの再婚相手が連れていた人の子供が今の兄、天元さん。
私の今の父親は本当の父親じゃ、ない。
本当のお父さんは私がお腹にいると知った時に"母親を置いて逃げ出した"と。
まだ小学生の頃だったかな、深夜の台所で今の父親と話している所をお兄ちゃんと一緒に目撃したことがある。
その時のお兄ちゃんは私に
"こんなド派手に可愛い妹と会えて俺は幸せだ"
"一緒に部屋に戻ろう"っと言って、私をお兄ちゃんの部屋に連れて行ってくれたことを覚えてる。
あの時はまだ小さくて
お兄ちゃんのその言葉がどういう意図で言われていたのかよくわかってなかったけど、今思えば私に気を使ってくれてたんだろうな…
「今日の授業はアコースティックギターを使う、各自裏の部屋から一人一台持ってきたら席に着きなさい」
響凱先生はそういいながらアコースティックギターのチューニングを行っていた
「今日はアコースティックギターかぁ!楽しみだな!」
「そうだね、私楽器大好きだから腕の見せ所かも〜!」
「そうなのか?!ぜひご伝達願いたい!」
「いいよー!」
私がお兄ちゃんに恋をしたと気づいたのは中学1年生だったかな
「それじゃぁ楽譜を配る。今からその楽譜の読み方を教える」
配られるプリントには簡単なコードが書かれていた
「イラスト付きだからすぐ覚えられるだろう」
1つ1つ丁寧に教えてくれる響凱先生
けど、私には簡単すぎてあくびが出そうで
さっきのことがまた思い出される。
……中学1年の頃、友達とした恋バナがきっかけだった。
誰かを好きになることがよくわからなくて、友達に言われたのは一緒にいてドキドキしたり、楽しいと感じることだと言われた。
そんなアバウトな条件だったのに、私の頭に真っ先に浮かんだ人がお兄ちゃんだった
最初はあり得ない、何かの間違いだって言い聞かせたけど
一度自覚してしまえばソレは更に増殖し、育んでいってしまった。
血の繋がりはないけれど
兄を、家族を好きになってしまった私は得体のしれない感覚に襲われて…
(一時、お兄ちゃんを避けてた時もあったなぁ……)
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作者名:倉狩莉緒菜 | 作成日時:2020年4月26日 16時