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_ travel 12 . ページ31

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「不安?…ふっかさんが?」と言った私を
上目遣いで見てくるふっかさん。





不覚にもその顔にきゅんってなって、思いっきり胸が苦しくなる。





「…いちいち繰り返すなよアホ」と言ったふっかさんは私のことをぎゅーっと強く抱きしめた。








辰「お前……だってさ、
また俺の知らないとこでクソガキやマッキーみたいな奴らに襲われかけてるかもしんねえじゃん」



「大丈夫です、今のところ」



辰「…危なっかしいのよ、お前。
まあいいからお兄さんとこっちに来なちゃい」







手を引かれてたどり着いたのはベッド。





ドサっと押し倒されたと思ったらふっかさんが上に跨って私を見下ろした。







辰「んじゃーつけあっちゃう?」



「…何を…?」



辰「痕。こことか、こことか。…こことかねえ」






首筋や鎖骨をつつ…となぞられて声が漏れる。




ふっかさん、と言いかけた私の返事を待たず

彼は「うん、もうつけるね」と呟いて私の首に唇を押し付けた。






途端に甘酸っぱいような痛みが走る。





そんなものじゃ足りないと言うように

ふっかさんは1つ、また1つと
無言のまま、丁寧に時間をかけて私の肌を紅く染めていった。







辰「…ごめんねえ?綺麗なお肌にこんなのつけちゃって」



「…、こういうことするのはガキだって言ったんじゃなかったの?」







私がラウくんにキスマークをつけられた時、

ふっかさんはやたら苦い顔をしてそれを消してくれたっけ。





どういう風の吹き回しか、

今度は彼が私にそれをしている。驚かないわけがない。







辰「俺はさあ、縛られんのも縛んのも嫌だったわけ。コレってもう束縛の最大の象徴じゃん?

でも俺はずっとされてた側だったんだよね」




「……かやのさんから?」




辰「この赤いのが目に入るたびに
愛とかじゃなくて…何つうの、?
もうマジでやめろっていう嫌悪の感情しかなかったんだよね、多分」








だからそれを隠すためにあんな風に慣れた手つきで私の首からラウくんの存在を消し去ったらしい。




あの日のふっかさんの行動がようやく腑に落ちた訳だけど。




でも、今はじゃあ、ふっかさんは…








辰「はい、マジでごめんなさい。撤回します。
お前には俺のもんっていうの付けなきゃダメだ」



「んん?!」



辰「じゃねえと馬鹿な男寄ってくっから!!!
こんなん100個つけても足んねーよ!!!」



「おい!結局ブレブレじゃん!!」





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設定タグ:SnowMan , 深澤辰哉 , ラウール   
作品ジャンル:恋愛
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ありす(プロフ) - コメ失礼します!面白かったです!ふっかさんのキャラも段々照れたりするような感じで、めちゃ可愛かったですし、2人の掛け合いがすっごく良くて、最高でした!!また2人のその後の話も読んでみたいと思いました! (7月31日 2時) (レス) @page33 id: b62757b173 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - くさん» く様、コメ返遅くなってしまい大変申し訳ないです!😭せ、せ、世界一!腰抜かしてます😂過去のお話を褒めて頂けて最高に嬉しかったです、ありがとうございます! (2022年3月16日 22時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
- まじで最高にくっっそ面白かったです最高です私の中では世界一です大袈裟じゃないですharunoさんのお話最高です (2022年3月1日 22時) (レス) @page33 id: 62a0eb8cec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:H a r u n o. | 作成日時:2021年4月16日 4時

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