雨の匂いは甘酸っぱい/ｒｂｒ ページ4
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ぱたぱたぱた
どんよりとした雲から水滴がいくつも降り始める
その水滴は勢いを増し始めしだいにはアスファルトを色を濃く変えてしまった
「あちゃ〜…弱い雨なら走って帰ろうと思ったのにこれじゃ無理だなぁ…」
私は校舎内から永遠と降り続ける雨を眺める
今日に限って日直だったこともあって帰るのが遅くなってしまったのが敗因だろう
でもいつまでたってもここにいるわけにはいかない
私は気の進まないまま靴箱へ向かい、スニーカーを履いた
ザーザーと音をたてて降る雨を睨みつけたあと私は覚悟を決め鞄を頭上へもって行き走ろうとしたが
「あれ？Aやん。なにしてんの？」
少し高めの声の持ち主に引き止められた
後ろを振り向けばオレンジ色の傘を持った背の低い男子ロボロが訝しげにこちらを見つめていた
「傘がないから走って帰ろうと…」
「いやあほか！？風邪引いてまうぞ！この雨じゃ！」
ぐぅの音も出ない
しかしわざわざ今日の為だけに職員室に傘を借りに行くのも面倒くさい
どうしたものかと考えているとロボロは「聞いとんか！？」と怒られた
突然のことに混乱し変な声が出る
「うえぇ！？な、何！？」
「やから！その、途中までなら傘入れたるでって…言ってるんやけど…あぁ！！！二回も言わせんなや！恥ずかしいわ！」
キレながらも私の目の前に傘を持ってくるロボロ
雑面で顔が隠れているけどうっすら見える耳はまるでリンゴのように赤く染まっていた
なんだか見てるこっちまで恥ずかしいじゃんか
「恥ずかしいなら無理して言わなくて良いのに！」
私はからかうように軽く声をかける
すると突然「はぁ」と大きいため息をつかれ、「お前なんもわかってへんな」と毒まで吐かれた
え…なんか私言っちゃいけないこと言った…？
私は不安になりちらちらロボロの様子を伺う
「な、なんか私まずいこと言った…？」
その言葉は私の口から発せられることはなかった。だって
「す、好きな子が困ってんのに助けへん男なんておらんやろ…！で、で！傘ん中入るん？！入らんの？！」
まるで告白のようなことを言われたのだから
私はロボロの勢いに気圧され「は、入ります…」とだけ小さな声でつぶやく
オレンジの小さな空の下。二人で濡れた地面を歩く
雨に打たれて薫るアスファルトの香りは今日だけ甘酸っぱい匂いがした
ハッピーエンドはネバーランドで/zm→←おやすみナイトメア/os
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白玉あんこ(プロフ) - 春さん» くずもちの分身体です。ありがとうございます！！！knさんは映画だった・・・？？？() (2020年8月5日 21時) (
レス) id: b9cc440812 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 面白いです！あのヤンデレ系のやつが好きなのと題名のシネマがknsmに見えた私は大分ヤバイと思う (2020年8月5日 8時) (レス) id: 0d11747940 (このIDを非表示/違反報告)
くずもち(プロフ) - 、さん» すみません。外したと思っていたのが外れていなかったようです。ご指摘ありがとうございました。以後気をつけます。 (2020年7月7日 6時) (レス) id: ce460f961d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くずもち x他1人 | 作者ホームページ：http://やり方分かんない
作成日時：2020年7月6日 22時
