【ドラルク】災い転じて福にはならねぇ【吸死】 (ページ5)

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「……いやぁ、まさか野球拳も効かないとは。」

「な、なんだお前！野球拳しろ！秩序を乱すな！」

「乱してるのはお前だァ！！！」

‌ ‌結界の外からロナルド筆頭に退治人(ハンター)たちが声を上げた。

‌ ‌しみじみとしながら、自分の自由に動く手をグーとパーにしてほぐす。

‌
‌ ‌今夜の敵は吸血鬼野球拳大好き。今日も今日とて新横浜はポンチで溢れかえっていた。

‌ ‌男の退治人(ハンター)は俺以外全員が野球拳にて衣服を剥がされ、そして優しい桃色のTシャツに身を包んでいる。

「お、俺だけ仲間外れにするなよ！！俺も脱ぐ！」

「テメェは野球拳しろA！！！」

‌ ‌が、しかし。マリアくん以外がお揃いの衣服に身を包んでるのに、俺だけ衣装なんてつまらない。つまらないと言うか最早悲しい。

「野球拳による脱衣の魅力が分かんねぇのか！！」

「もう少し建前並べとけお前は！！！」

‌ ‌ロナルドはそろそろ声枯れそう。かと言っても体は勝手に動かないので、俺は掛け声に合わせて普通に野球拳することにする。

「よよいのよい！」

「うお、主導権を握るんじゃ……って。」

「え、勝っちゃった……次！よよいのよい！」

「よ、おま、なんっなんだお前！俺に音頭取らせろ！」

「よよいのよい！」

「アーッ！！体が勝手に野球拳をー！！」