秘密の恋*7* ページ8
そして、昼休み。
美術室に集合という事で、私は弁当を持って行こうと鞄を開けたが
A「あぁ〜...そうだった...」
うっかり、家に置いてきてしまった事を思い出す。
何で今日に限って、忘れてしまうのか...。
早乙女君に遅れる事を連絡して、私は購買に向かった。
・
・
購買に着くと、私の好物のクロワッサンが残り1個となっていた。
咄嗟にクロワッサンへと手を伸ばしたが
横から別の人の手が割り込んできて...目の前からクロワッサンが消えてしまう。
「旨いんだよなぁ〜...このクロワッサン」
かなり太った3年生の先輩。
両手いっぱいに色んなパンを抱えていて
「何だよ、デブは食うなって言うのか!?」
理不尽にガン飛ばされ、私は諦める。
・
長太郎「今...割り込みましたよね?」
いつの間にか、ちょたが私の背後に立っていた。
「あぁ?何だよ、2年」
長太郎「食べるのは構いませんが...明らかにAが取ろうとした後で、横取りしましたよね?」
明らかに怒っているちょた。
A「い、いいよ...」
周りの人が見ているので、気が引けた私はちょたを宥めるが
長太郎「...周りの人も見てます。
恥ずかしくないですか?」
この状況を利用して、先輩を追い詰めると...先輩は周りをジロジロ見渡し
「チッ...」
舌打ちして、やや乱暴にクロワッサンを私に渡してきた。
・
A「何であんな助けてくれたの?」
クロワッサンを購入した後、ちょたに聞いた。
長太郎「クロワッサン好物だからね。
食べ物取られた時のAの恐さはよく知ってるから」
A「!ちょっと、どういう意味よ!?」
長太郎「...冗談だよ。
Aの悲しむ顔は、見たくないだけだよ」
A「ちょた...」
そう言ってくれるちょたを...
最近の私は、悲しませてばかりだ。
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らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月16日 20時