秘密の恋*20* ページ21
母「おはよ。珍しいわね、2人揃って下りてくるんなんて」
長太郎「おはよ。たまにはね」
親の前では普通の義姉弟に戻り、いつも通り食卓を囲む。
義父「平日の朝に長太郎がいるのが不思議だな」
長太郎「え、そう?」
母「そりゃあ、貴方いつもベタに食パンだけを手にして玄関に走るんだもの」
長太郎「そうだったね」
笑いが起き、家族4人で過ごす平穏な朝。
・
義父と母は知らない。
自分の子供2人が、家族以上の感情を抱き、愛し合っているのを。
もし、この事を知ってしまったらどうするんだろう...。
それでも変わらずにいてくれる?
そんな疑問が頭の中をぐるぐる回る。
長太郎「A?どうしたの?」
A「ううん...何でもない」
好きな人と手を繋いで学校へ行く。
誰もが嬉しい状況の中で、私の不安は募るばかりだった。
・
・
学校ではある話題で持ちきりだった。
「3年の先輩、先生とデキてたんだって!」
「○○先生、辞めるって話だね」
「先輩は?どうなるんだろうね?」
他人の恋愛を持ち上げて、面白おかしく言う無関係のギャラリー。
しまいには
・
「教師と生徒とか、マジキモ過ぎるんだけど」
「ないわー」
「学校に来ないで欲しい」
その言葉に、私は激しく動揺した。
なら、家族を好きになった私は?
他人同士がここまで罵られるのなら、戸籍上家族である私達は、どうなのだろう...。
・
許されない恋というのは
周りに受け入れられない分、好きだけでは成立しない。
そんなの分かってたつもりでも
今の日常が壊れる危険があるのを目の当たりにして
ホントにこのまま気持ちに従っていいのか、分からなくなった。
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らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月16日 20時