秘密の恋物語【テニプリ】義弟(鳳長太郎)編完結 (ページ16)

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秘密の恋１５ページ16

次目を覚ました時には

目の前に白い天井が目に入り、私は白いベットに寝かされていた。

そして

・

長太郎「っ...A、大丈夫？」

横には、ユニフォーム姿のちょた。

長太郎「日吉から聞いたよ。...いつから具合悪かったの？」

避けられるようになってから、目を反らされてばかりだったので...ちゃんと目を合わせるのは久しぶりだった。

A「...午後から...何かボーッとするなって思って...日吉君に言われるまで、自分でも分かんなかった...」

緊張してるのか、何てしどろもどろな言葉かと自分でも思える程、上手く話せない。

布団を掴む手に、自然と力が入る。

・

長太郎「もう...自分の事もちゃんと気にかけてあげないと。

女の子なんだから、無理しちゃダメ」

他の男子とは違って、ぶっきらぼうに【女子】とは言わず...柔らかく【女の子】とちょたは言う。

そういう所が、他の女子にモテる要因の１つで。

...自分だけに向けられた言葉だったら良いのに。

心のどこかで、そう思う自分がいた。

長太郎"...もう、好きだと言って迫ったりしないから...安心して"

今さら、気付いてしまうなんて...。

有り得ないと思っていた感情が、自分の中に芽吹き始めていたのだと。

・

長太郎「...もうすぐ、お義母さん迎えに来ると思うから。ちゃんと休むんだよ」

そして、ちょたが出ていこうとする。

A「っ...

ちょたっ...」

部活へ戻ろうとするちょたを、私は呼び止めてしまった。

長太郎「どうしたの？」

離れたくない一心で呼び止めたものの...

正直に言葉にする勇気がなくて

A「...来てくれて、ありがと」

それだけしか、言えなかった。

・

長太郎「...うん」

優しい優しい笑顔を浮かべ、ちょたは保健室を後にする。

その顔を見て、私の鼓動は高鳴り...顔から布団を被った。