秘密の恋*5* ページ6
それからは、いつも通り...というワケにもいかず
月曜日の朝になると、わざとゆっくりと起きて
ちょたが家を出るタイミングで、私は下に下りた。
玄関で靴を履いていたちょたは、足音で私に気付いて振り返る。
長太郎「...珍しいね、Aも寝過ごす事あるんだ」
A「う、うん...まぁ...」
ちょたは、目を細め
・
長太郎「...明日は、起こしに来て」
ボソリと呟く。
けど、その声は異様にハッキリ私まで聞こえて
私は何も返事が出来ないまま、その背中を見送った。
A「...お母さんに頼んでよ」
ちょたの真意は分かっていたが
紛らすように、わざと嫌味っぽく吐き捨て
朝食が並ぶ台所に行った。
・
・
その日の休み時間。
早乙女「Aちゃん」
ちょたの友達であり、先日私に告白してきた早乙女君が教室にやって来た。
A「どうしたの?」
早乙女「ごめん、歴史の教科書ってある?」
A「あ、うん。5時間目歴史だから」
早乙女「俺忘れちゃったんだ...貸してくれる?」
A「うん」
早乙女「ありがとう」
ニッコリと笑う彼。
あぁ...やっぱいいな。この笑顔。
この笑顔が見れるのなら...って、思えてしまう。
A「好きなの、かな...」
早乙女君が立ち去った後、1人そう呟くと
・
日吉「お前、あんなのが好みなのか」
同じクラスの日吉君が絡んできた。
A「なっ...というか、あんなのとか言わないで」
ムッと睨み付けると、日吉君は鼻で笑い
・
日吉「俺は無理、あーいうのは」
そして、フッと表情を無くした。
63人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月16日 20時