秘密の恋*22* ページ23
その次の休日。
母「あら。2人でお出掛け?仲良いわねー」
相変わらず、何の疑問も持たない母に見送られ、私達は水族館にやって来た。
・
長太郎「A、何が見たい?」
A「んー...イルカショーまでは時間あるから...ペンギン見たい!」
長太郎「分かった。ペンギンは...こっちみたいだね」
手元のパンフレットを見て、リードしてくれるちょた。
はぐれないようにと、繋いでくれている手を自ら離す事も出来ず...
私は知り合いに出くわさない事を願った。
・
・
しかし、そんな私にムチを打つかのように
芥川「あれー?鳳じゃん!!」
テニス部の芥川先輩に見つかってしまった。
長太郎「あ、芥川さん...」
ちょたも、突然の先輩の登場に動揺を見せる。
彼もこの関係が広まるのに抵抗はあると分かれば
私はちょたの手から自分の手を離した。
・
それを見た芥川先輩は、目を見開き
芥川「...な、仲良いよね!2人!」
明らかに顔が引きつる。
あぁ...終わった...。
私の中で絶望感が広がり、息をするのさえも苦しい。
長太郎「...芥川さんは、どうしてここに?」
芥川「あー、クラスのヤツが転校するからって、送別を兼ねてクラスの皆で来てるんだよねー」
長太郎「え、じゃあ...」
ちょたが何か言いかけたその時。
・
宍戸「おい、ジロー!!お前また勝手に...」
宍戸先輩が向こうから歩いてきて、私達に気付くと立ち止まった。
長太郎「...奇遇ですね、宍戸さん」
宍戸「こんな所で会うとはな。
仲直りしたみてぇで、良かったじゃねぇか」
A「!」
宍戸「じゃあな。ほら、ジロー。お前待ちだぞ」
宍戸先輩が芥川先輩の襟を掴み、引っ張っていく。
・
芥川「ねぇねぇ!宍戸!」
芥川先輩が耳打ちする姿を見て、何の話かは容易に想像出来た。
聞いた宍戸先輩は
何かをボソッと言って、芥川先輩の頭を叩いた。
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らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月16日 20時