始まる２つの恋物語【テニプリ】鳳長太郎×忍足侑士プロローグ編 (ページ16)

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Episode of OSHITARI ６ページ16

その数日後。

とある授業中で

隣の席の日吉君からメモを回され、首を傾げつつ、綺麗に折られたそれを広げる。

・

〔お前、最近変わった事ないか？〕

変わった事...？

特に何も心当たりがないので

〔ない〕

それだけ書いて、日吉君に返す。

彼は私の返事を確認した後

あろうことか、何事もなかったかのように、再び黒板の方を見て授業を受け始めた。

え、何！？

説明は何もないの！？

気になって授業どころではないので、私はノートの切れ端をちぎって日吉君に回す。

彼が気付いてこっちを見るのを確認して、口パクで≪何？≫って伝えると

小さくため息をつき、日吉君はめんどくさそうに何やら書き始め

そして、私に返してきた。

・

〔最近、忍足さんにやたらお前の事を聞かれる。お前、あの人に何かしたんじゃないだろうな？〕

じっとこちらを見る日吉君に、私は首を横に振る。

するとさらに日吉君がノートの切れ端をちぎり何かを書いてこっちに渡してきた。

〔とにかく。面倒事に巻き込むのだけは勘弁してくれよな〕

...この薄情なヤツめ。

もう少し優しい言葉はかけられないのか。

・

〔分かってる！〕

気持ちが入ったまま日吉君に渡そうとしたら、つい力が入り

バン！！

思ったよりも音が出てしまい

「な、何だ鳳...」

先生やクラスの皆が一斉にこちらを見た。

A「あ...蚊が、ここにいたので...あは...あははは...」

・

随分と冷ややかな視線が隣から突き刺さり

お前のせいだろ！

と、気持ちを込めて睨みを返した。